德丸 洋子さん(ケアマネージャー)-HEART WAVE File.9
HEART WAVE
福岡
ケアマネージャーやソーシャルワーカーなど介護・医療に携わる方にこれからの超高齢社会に望むことや自分の仕事に対する想いを語ってもらう紹介制インタビュー。
記事公開日:2016/11/11、 最終更新日:2022/01/20
笑顔で過ごす時間をつくる、
そのために何ができるか考えています。
德丸さん:都会の渋滞や排気ガスから離れ、きれいな空気の中で我が子を育てたいと願い夫の故郷に移住したのが1つ目のターニングポイント。
2人目の娘を出産後、農業を学びたいことから知的障害者授産施設の指導員として半年間。雨の日ピアノを弾いてみんなと歌ったりゲームをしたり、時には本の朗読をしたり…を担当。晴れた日はみんなに農業の大変さを教えてもらう日々でした。
娘の保育園からのお誘いでまた保育士に復帰。子供の成長を楽しみながら過ごす日々でしたが、そこで2つ目のターニングポイントが…。
夫36才が膵臓がんとわかり余命1ヵ月との宣告。手術入院のため南区へ転居。『必ず治すから』と辛い治療に負けず残された命の時間を家族との思い出作りに費やしそれから6か月。最後まで弱音を吐く事もなく家族を励まし、精一杯生きる姿を私たちに見せてくれました。泣いてばかりいた私を医療介護スタッフの皆さまや親族、友人…たくさんの方にささえられたことを今でも感謝しています。
皆さんから頂いた思いやりを今度は私がお返ししていきたいと思いました。体験したことを通して、ご本人やご家族の病や変化等に悩み苦しんでいる方の支えになることができるのでは…。それが、私が「ケアマネジャーになるんだ」と決意した瞬間でした。
あなたの使命は何ですか?
德丸さん:利用者の生活課題に気づき、問題解決の援助を丁寧に積み上げることで利用者のくらしの質の維持・向上を図ること。
また、本人やご家族に笑顔で過ごす時間をもってもらうために何ができるのか。それを考えるのが私の仕事だと思っています。
介護の未来をどうしたいですか?
德丸さん:地域住民が交流し合うことが日常的にあることを望みます。そのためにケアマネジャーは住民の中に溶け込んで支援者と地域や他職種と連携していく役割を持っていると考えています。
核家族が当たり前になり隣人を知らずに成長していく都会では、人間生まれてきたら最期に向い歩いているという事を忘れてしまうのではないでしょうか。
隣人の高齢者と交流したくさんの知恵をもらい、生まれてきたことの意味を考え感謝を知り、いつか死に行く日への覚悟に気付く時間を持ってほしい。
高齢者には幼子や若者と触れ合うことで孤独や憂鬱からひと時解放され活気をもらうことができる時を過ごしてほしい。そんな願いを持って日々活動しています。
人間誰しも一人では生きていけません。認め合い、笑い合い、助け合い・寄り添い合い、励まし合い・・・。共に悩み、共に考え、共に前を向いて歩いていく。ささえあう仲間がいるからこそ力強く生きていけると思います。
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お住まい相談員からの一言
「篠木みなこいゼミ」をはじめとした地域の様々な会に参加されたり、役員を勤めるなど多忙な日々を送っておられますが、それを感じさせないほどいつもにこにこしている德丸さん。
わたしは勝手ながら絵に描いたような幸せなご家庭で毎日を送っておられるのだろうなと想像していました。早くにご主人を亡くされていたというご苦労はまるで思いもよらないことでした。
二人の娘さんの子育てなどそれだけでも大変なのにこうして常に「誰かの役に立ちたい」と行動されてきた德丸さん、本当に尊敬しています。ご苦労があったからこそ助け合うことの大切さを感じ、実践されているのではと思います。
德丸さんの勉強熱心なところや困っている人に寄り添い助けようとする姿勢には、わたしもお住まい相談員としてたくさん学ばせていただいております。