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要介護認定判定基準と申請方法(申請書記入例)

介護・福祉


記事公開日:2017/08/28、 最終更新日:2018/12/28

西暦2000年、日本で介護保険制度が発足しました。

 

40歳以上の方が被保険者として強制加入となる一方で、介護保険サービスを受けるためには、要介護認定が必要となります。

 

要介護認定の判定までの流れは、下記の順に行われます。よく心配される方がおられますが、申請することも認定を受けることも無料です。

 

要介護認定の流れ

①市区町村の介護保険課の窓口、または地域包括支援センターに行き、要介護認定の申請をする

 

申請書自体は各市区町村のホームページでダウンロードできます。

申請に必要な書類は下記の通りです。

 

・介護被保険者証(65歳以上の方。40~64歳の方は医療保険証)
・申請書
・印鑑 (申請者が本人や家族以外の場合)

 

提出を行った窓口で、介護保険資格者証が渡されます。これは、申請中に保険者証が必要になった場合に被保険者証の代わりとして使えます。

郵送でも受け付けていますが、インターネットやメールでの申請は受け付けていません。

 

②市区町村の職員、もしくはケアマネージャーからの訪問調査を受ける

介護認定を申請すると、各市区町村から訪問調査の日時について連絡が入ります。希望の日時に合わせて貰えますから、無理せず自分のスケジュールを伝えましょう。ただし当然のことですが、この認定調査日が遅くなればなるほど認定自体は遅れますから、そこはお忘れなく。

 

調査員が自宅や既に入居されている場合は入居している介護施設を訪問し、認定調査が行われます。生活している場を実際に見て、身体の状態、認知面の状態などに関する聞き取りがあります。家族に対しては、普段の生活の様子を聞いていきます。

 

また、市区町村から主治医に向けて主治医意見書の作成が依頼されます。主治医がいない場合は市区町村から指定された病院を受診することになります。

 

主治医意見書は、医師から見た介護の必要性に関する書類です。

 

③介護認定審査会での審査判定

国から定められた判定方法により、認定調査の結果と主治医意見書はコンピューターで一次判定されます。

 

この結果に基づき、二次判定となる介護認定審査会が開催されます。この審査会は医療・保健・福祉の各分野から選出された専門家5名で構成されています。

 

④認定

こうして申請を受諾した日から認定までが、おおよそ30日以内に行われます。

 

申請結果は郵送で自宅に届きます。この認定結果に基づいて、ケアマネージャーがケアプランを作成し、サービス開始となります。

 

要介護度の判定目安

認定は要支援1・2から要介護1~5までの7段階および非該当の8種類に分かれています。その方によってサービスが必要な場面が異なるため、あくまで目安になりますが、それぞれの段階がどういう状態をさすのか、特徴を挙げていきたいと思います。

 

■要支援1

身の回りの一部手助けが必要ではあるが、自分で家事を行い基本的な日常生活を送ることは可能。

多少の物忘れはあるが、自身が忘れていた事柄を冷静に認められる方が多い。

 

■要支援2

立ち上がりや歩行に多少不安定さがある。入浴などの介護サービスの一部を受けることによって、日常生活を送ることが可能。ほとんどの方が日常的な金銭管理も問題なく行える。掃除洗濯調理の家事ももともと行っていた方はこなせることが多い。それまでの来歴で家事経験のない方は、援助を要する方もいる。

 

■要介護1

排泄や食事はほぼ自分でできるが、見守りが望ましい。見守りや手助けがあれば、なんとか日常生活を送ることができる。買い物はなんとかこなせる方が多い。家事は見守りや一緒に行うなどの援助を必要とされる方が多くなってくる。

認知面では理解が乏しい場合がある。近所の店などの通い慣れたところへの行き帰りは可能だが、少し風景が変わるだけで迷ってしまうような、変化に弱い面が出てくる。

 

■要介護2

排泄や食事などで介助や見守りを必要とする。日常生活の多くの場面で見守りや介助を必要とする。買い物ができる方もいるが、手助けを必要とされる方が多くなる。家事援助を要する方が多い。特に手順や段取りの必要な調理は、一人で行うことが難しくなってくる。

立ち上がりや歩行などの移動の動作において、介助があった方が望ましい場合が多い。

認知面では理解が乏しくなり、問題行動が出る場合が増えてくる。徘徊や、外出したが帰宅できなくなるといった問題行動は、介護2の方に多くみられる傾向がある。暴言暴力行為がある場合もある。

 

■要介護3

排泄や食事に介助を要する。日常生活のあらゆる場面で、見守りや介助を必要とする。立ち上がりや歩行などの移動動作において介助を要する。金銭管理は難しい方が多く、家事も多くの面で介助を要する方が多くなる。

認知面では理解力の低下、問題行動がある場合もある。特に歩行可能で認知症状のある場合は、徘徊や無自覚な窃盗、暴言暴力行為、異食などの問題行動が多く見られる。転倒のリスクも相まって目が離せないことが多い。

 

■要介護4

排泄や食事に全面的な介助を要する。日常生活を送るための生活動作がほぼできず介助を要する。

立ち上がりや歩行などの移動動作がほぼできない。車いす使用される方が多くなる。

認知面では全般的に理解力の低下が著しいことが多い。問題行動がある場合もある。大声で叫んだり、異食や、汚物を手で直接触ってしまうなどの汚染行為や暴言暴力行為が見られることもある。

 

■要介護5

排泄や食事に全面的な介助を要する。生活動作ほぼ全面に渡って介助が必要。

介助がなければ、ほぼ寝たきりの状態。

認知面では全般的に理解の低下著しい。会話が成立しにくい方も多く見られる。問題行動がある場合もある。

 

こうして見ると、曖昧に思える項目が多く感じると思います。

 

さまざまな症状や状況が加味されての要介護判定なので、一概に「こうだったら必ず介護度〇以上」という明確な基準を打ち出すことは難しく、必ずしも個人の状態と一致するわけではありません。

 

実際、私も自分が関わった高齢者の方の介護度で疑問を禁じ得ない方はいらっしゃいます。認定調査の時にいつになく受け答えがはっきりしていて、周囲の予想より軽い介護度が出てしまうというのはよくある話です。

 

また、もっと自立しているのに認定調査の時に体調が悪くて高めの介護度がついたりというようなことで、多少左右されてしまう部分はあるようです。

 

なお、認定結果に不満がある場合、手続きは必要となりますが異議申し立ても可能です。

 

要介護認定申請書の書き方

実際の申請の流れとしても介護サービスが必要になった時点で、市区町村ではなく地域包括支援センターや介護事業所に相談される方が多いようです。そこから、介護サービスを受けるために申請を行うというパターンの方が、一般的かもしれません。

 

また脳梗塞や心筋梗塞などの病気や、骨折などのケガをきっかけに入院している方が、退院後の生活に介護を必要としての申請という形も多いですね。

 

要介護認定申請書を実際に手に取ると、意外と戸惑う方も多いかもしれません。

 

だいたいどこの市区町村も申請書をダウンロードするページに、記載例を載せていますので、インターネットを使える環境の方はご自分の市区町村のものを調べてみてください。

 

各市区町村によって様式はさまざまですが、記入すべき情報の内容は大きく変わりません。

 

・申請日(申請書を書いた日ではなく提出日を書いてください)
・被保険者情報 (被保険者番号・住所・氏名・電話番号等)

・主治医の名前、病院の名前、病院の住所、電話番号(上にあげた主治医意見書の為の情報です)

・入院の有無(有:病院名と入院期間)

・認定調査の為の情報(訪問先・希望日程)

・調査当日の同席者について

・その他(認定調査について伝えておきたいことがあれば記入)

要介護認定申請書記入例

 

書き方が分からない場合や、どう書けば良いのか迷うこともあると思います。そういう時は市区町村の介護保険課や地域包括支援センターに申請書をもらいに行きがてら、足を運ぶのがいいと思います。手順を詳しく教えてくれますし、スムーズに書類その他の準備ができることでしょう。

 

要介護認定を受けたら老人ホームを探しましょう

要介護申請は、介護サービスのはじめの第一歩です。

 

初めて老人ホーム探しを検討する際、分からないことも多く不安になりがちだと思います。ウチシルベでは365日9:00~18:00でご相談を承っています。老人ホームや高齢者向け住宅のことで分からないことがあれば、お気軽にご相談ください。ご相談は無料です。

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