高齢者住宅とは
記事公開日:2018/01/29、 最終更新日:2019/05/08
目次
高齢者向け住宅とは?
高齢者向け住宅と言った場合、主にサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)のことを指します。2011年に高齢者の居住の安定確保に関する法律、通称高齢者住まい法が制定され、この時にこれまであった高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃)や高齢者専用賃貸住宅(高専賃)、高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)がサービス付き高齢者向け住宅に一本化されました。
高齢者向け住宅の種類
- サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは
- 介護福祉士やヘルパーなど専門的な介護知識を持ったスタッフが常駐し、入居者の生活を見守ります。また、スタッフによる「安否確認」「生活相談」などのサービスも付属しているバリアフリーの賃貸住宅になります。キッチンやトイレ、収納設備などの基準をクリアしたものだけがサ高住として登録されています。60歳以上の方が入居の対象となりますが、老人ホームではなく一般の賃貸住宅という区分のため、介護度がついていない自立の方であっても入居は可能です。
現在、各自治体で整備が進められており、少しずつ物件数が増加しています。 - 高齢者専用賃貸住宅(高専賃)とは
- 高齢者の入居を拒まない「高齢者円滑入居賃貸住宅」のなかでも、高齢者に限定して賃貸している住宅を指します。バリアフリーなどの設備は整っていることが一般的であり、通常の賃貸住宅での契約が難しい高齢者でも契約がしやすいというメリットがあります。
ただし、完全に高齢者向けというわけではないので要介護度が高くなってきた時など住み続けるのが難しくなります。
⇒現在はサービス付き高齢者住宅への一本化が進んでいます。 - 高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)とは
- UR都市機構や、民間事業者によって運営され、居室の広さや設備面で都道府県の認可を受けた住宅です。制度は終了しましたが、現在も一部の自治体では助成金が継続しています。入居は60歳以上に限られ、物件のある都道府県に在住もしくは在勤していることが条件となります。また、高優賃によっては「月額の世帯所得が48万7千円以下」「感染症にかかっていない」等の入居条件が課せられていることもあります。細かい詳細については直接問い合わせをして確認する必要があります。
収入によっては家賃補助を受けることができるため、入居希望者が集中することがあります。物件数自体も多くないため、高倍率の抽選を経て入居が決定します。
⇒現在はサービス付き高齢者住宅への一本化が進んでいます。 - シニアマンションとは
- 民間の事業者によって運営されていて、家事などを施設スタッフへと任せて暮らすことができます。分譲物件なので、必要がなくなった場合の売却や他社への賃貸が可能です。ただ、入居対象となるのは自立もしくは要支援など介護度が低い高齢者であり、介護度が高くなると別施設への転居が必要となる場合が多くなっています。そのマンションによっては「感染症にかかっていない方」「認知症がない方」「身元引受人がいる方」など入居条件を設定している場合があります。
- 公営高齢者住宅とは
- 各自治体が運営する高齢者住宅で、民間と比較して費用が安く抑えられる点が大きな魅力となっています。サービス付き高齢者住宅や高齢者専用賃貸住宅、高齢者向け優良賃貸住宅のなかに公営に該当する物件があります。都市再生機構が賃貸するUR賃貸住宅も公営高齢者住宅にあてはまります。
公営住宅は住宅に困っている人に住まいを提供するのが目的です。更新料がなく、敷金の設定や保証人が不要という物件も探すことが可能です。各自治体によって制度や要件が異なるのでホームページ等で探して確認することをおすすめします。
高齢者向け住宅の比較表
高齢者向け住宅の種類ごとの違いについてわかりやすくまとめました。
サ高住 | シニアマンション | |
---|---|---|
入居条件 | 自立 | 自立 |
要支援 | 要支援 | |
要介護 | 要介護 | |
費用 | 初期費用 | 初期費用 |
敷金・礼金など(0~数百万円) | 数千万円~数億円 | |
月額家賃 | 月額家賃 | |
10万円~30万円前後 | 数十万円 | |
サービス |
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メリット |
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デメリット |
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高優賃 | 高専賃 | |
---|---|---|
入居条件 | 自立 | 自立 |
要支援 | 要支援 | |
要介護 | 要介護 | |
費用 | 初期費用 | 初期費用 |
数十万円 | 数百万円~数千万円 | |
月額家賃 | 月額家賃 | |
5万円~10万円 | 6万円~50万円 | |
サービス |
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メリット |
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デメリット |
|
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高齢者住宅に適した住環境とは
高齢者に優しい住宅を作ることが重要で、高齢者住宅として紹介している不動産会社もあります。住環境を住む人に合わせて整えていくという点が注目されています。暮らしの拠点になる住宅は、高齢者だからこそ住み慣れていかなければなりません。そんな自宅に変えていくために、長く安心して住めるように考えていきましょう。
①事故などを防止できる住環境へ仕上げる
高齢になると日常生活でも様々な支障をきたしてしまいます。例えば身体機能の低下でお風呂に上手く入れなかったり、ベッドへ足を運べないといった問題も生じてきます。そして自宅で転落や転んでしまったり、入浴中に溺れてしまうといった事故を起こす可能性を秘めています。
長年生活している住宅で、大きな手を加えていくという考えは起こりにくいです。しかし高齢者に合わせて、高齢者住宅として住環境を変えていかなければなりません。日常生活で問題なかった場所も、危険な状態になってしまうという視点を持っておきましょう。
リフォームを行う時、その目的は安全かつ快適な生活ができることが重要です。住環境を整備して友人や家族と一緒に楽しく過ごせたり、清潔な状態で趣味などに活用できる住環境へ仕上げていくようにするといいでしょう。
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②生活環境を把握して住環境を決める
高齢者は本人が要求しないケースが多いです。ただ入浴回数が徐々に減っていったり、日常の生活動作が変わってきたか観察していくと高齢者住宅にするため、住環境の変化を決めなければなりません。我が家の状況を把握しながら、暮らす自分たちが快適に過ごせるかを知ることが重要です。
そんな住宅のリフォームについて、費用はかなり負担となっていきます。それだけに失敗したくはありませんので状況を細かく整理していきましょう。そして建築もしくは介護関連の専門家とじっくりと相談していきながら決めていきましょう。全国各地で介護者がいる住環境に対して支援制度を設けています。高齢者住宅にするために内容を確認しながら申し込んでみるのもいいでしょう。
サ高住と住宅型有料老人ホームはどう違う?
近年数を増やしているサ高住。サ高住とよく似ていて混同されるのが住宅型有料老人ホームという種類の高齢者向け施設です。
そもそもサ高住は高齢者向けの設備やサービスが付随した「賃貸住宅」として2011年からスタートしました。ほとんどの物件で入居者のニーズに合わせて食事を提供していることが多いため、2015年から厚生労働省によってサ高住は有料老人ホームの一種であるという位置づけがされました。あくまで住むための施設であるというところはサ高住も住宅型有料老人ホームも同じで、介護サービスが必要な場合には外部サービスを利用します。サ高住と住宅型有料老人ホームが異なるポイントは全部で3点あります。
ポイント① 「住宅」と「介護施設」という分類
サ高住は高齢者向けの住まいとしての設備は整っているものの、あくまで「賃貸住宅」という分類です。それに対して住宅型有料老人ホームというのは日常的な生活援助や緊急時の対応などいつでも受けられる体制が整った「介護施設」という定義になっています。サ高住で受けられる援助は「生活相談」や「安否確認」のみにとどまりますが、住宅型有料老人ホームでは「入浴や排泄、食事の介助・介護サービス」「食事の提供」「洗濯や掃除等家事」「健康管理」といったサービスを受けることができます。サ高住に入居しようと考えている場合には月額費用内でどこまで対応してもらえるか、必要なサービスが別料金にならないか等を確認する必要があります。
ポイント② 契約形態
サ高住と住宅型有料老人ホームでは契約の形態が異なります。サ高住は賃貸マンション等に入居する時と同じように敷金のみを納めます。一方で有料老人ホームの場合は入居一時金を支払う「利用権方式」となっていることが一般的です。
ポイント③建物の要件
サ高住と住宅型有料老人ホームでは建物の要件が異なります。サ高住の居室面積は25平方メートル以上、住宅型有料老人ホームなら個室で13平方メートル以上という基準で設定されています。また、サ高住はバリアフリー構造が必須条件となっていますが、それ以上細かく設備が義務付けられているわけではありません。それに対して住宅型有料老人ホームは介護施設ということでストレッチャー用エレベーターや汚物処理室、スプリンクラーの設置などが義務付けられています。
条件に合ったサ高住を探すなら
数ある高齢者住宅の中から条件にぴったりの物件を探すのは非常に骨が折れる作業です。地域のサ高住について詳しいお住まい相談員に依頼すれば高齢者住宅探しが非常にスムーズになります。高齢者住宅の違いがわからない、見学の際に見るべきポイントがわからない等の悩みがある方はウチシルベに無料でご相談下さい。予算や希望のエリア、近隣の環境、夫婦入居可能かどうかなど様々な条件をもとに高齢者住宅をお探しします。持病や要介護度がある方、将来の不安などもなんでもご相談下さい。
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