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高齢者を狙った詐欺に注意

記事公開日:2015/06/26、 最終更新日:2019/03/22


年配者を狙った詐欺に注意

年配者を詐欺から守ろう

 

オレオレ詐欺が社会問題となったのは2000年代初頭のことです。2004年にはオレオレ詐欺が多様化したことを受けて「振り込め詐欺」という名称が一般化しました。

詐欺の手口はなりすましや架空請求、融資保証金詐欺、還付金詐欺といったものがあります。特殊詐欺などとも呼ばれます。

 

高齢者を食い物にする詐欺

超高齢化社会となり、施設に入所したくてもなかなか空きがなく待機中の高齢者が増えています。特に特別養護老人ホームは待機者50万人程いるとされています。困っている人がいると、そこを狙って悪事を考える者が出てくるのは不思議なことですがよくある話です。
 

優しさに漬け込む魔の手

現役を引退し、年金と貯蓄で何とか老後の生活をしている家庭のそのお金を狙う詐欺が多く報告されています。どの施設も待機者がいることは、ほとんどの方が知っている問題です。そこに「施設の入所権を買うために名義を貸して欲しい」といった話を持ちかけてくるのです。それも親のためなどと同情を引くような内容を付け加えてきます。きっと困っているだろう、自分の名前を貸すだけで手助けになるならとつい話を聞いてしまいます。

そして、後から施設の者と名乗る相手から「あなたの名義で入所権利書を発行するからお金を振りめ」と連絡があったり、警察から「名義貸しは違法で罰金を支払う必要がある」などとお金を要求する連絡が入ります。優しさを利用した許せない詐欺です。

 

詐欺にあわないために

まず知っておく必要があるのは、「名義貸し」は違法だということです。今回のような入所権に関する場合だけでなく、銀行の口座を開くため、クレジットカードの契約のため、ローンを組むためなど、どんな理由があっても違法になります。名義を貸した相手が、お金を払えなくなった場合、いくら貸しただけと言っても返済の義務は貸した本人にかかってきます。

もしも、施設の入所権の話、名義を貸して欲しいという話があったら、1度聞いてしまうとなかなか引きづらくなるので、すぐに興味がないと言って断りましょう。そして消費者センターや警察に連絡をして下さい。もし連絡しにくい場合は身近な家族や介護スタッフに話してください。みんなで注意しあって詐欺にあわないようにしましょう。

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高齢者が狙われる理由

高齢者は老後のためにお金を持っており、騙されやすいと思われがちです。そのため狙われる高齢者が多いのです。また独居であったり、日中1人でいる時間が長いと孤独を感じて、電話や来客とつい長話をしてしまい気付くと騙されていることもあります

また認知症の方は、判断力が低下しており、正しい判断ができないため、相手に誘導されるままお金を出してしまう場合もあります。詐欺をする側もうまい言葉で高齢者の心理を操っている場合が多く、認知症の方では対処が難しいです。

家族としてできるのは、同居の場合は日中電話やインターホンに出ないよう音を消しておき、独居の場合は電話は全て留守番電話にして、必要な電話はかけ直す方法をとることで詐欺との接触を防ぐことができます。また頻繁に声をかけて様子を聞くことで日常の変化がないか確認することも大切です。

詐欺の手口

オレオレ詐欺のようななりすましにも依然として騙されてしまう高齢者は多いようです。

さらに詐欺の手口は巧妙化しています。最近増えている詐欺の手口と対策について紹介します。

 

健康食品の送りつけ商法

ある日突然電話がかかってきて以前申し込みされた健康食品を送りますと言われます。そんなの頼んでいませんと断っても相手は証拠があると強引に送りつけてきます。そして商品とともに現金書留封筒が送られ、再び電話で「代金を郵送しろ」と脅してきます。

 

このように強い口調で言われると自分が申し込んだような気がしてしまう人もいるかもしれません。脅されるのが怖くてついお金を払ってしまう人もいるそうです。子どもや近所の人に相談してはじめて詐欺にあったと気づく人も多いです。

 

きっぱりと断ることが大事です。また、商品が自宅に届いても受け取りを拒否しましょう。もし電話口で承諾したり、商品が届いてしまっても一定期間内であればクーリングオフが適用されます。

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劇場型の詐欺

自分は詐欺にだまされないと思っている人ほど騙されてしまう巧妙な詐欺もあります。複数の人が警察官や弁護士といった社会的に地位のある人物を演じて囲い込んでくる詐欺のことを劇場型詐欺といいます。

 

手口としては例えばこのようなものです。

ある日とある会社の株式公開準備室などと名乗る電話がかかってきます。未公開株を買ってほしいという話です。パンフレットを送ると言われます。

その後、金融庁職員と名乗る人から電話がかかってきます。

「最近未公開株がらみの詐欺が多いので注意してください。勧誘とかされてませんか?」

そういえば、と電話で勧誘されたことを伝えると偽の職員は「その会社はもうすぐ上場する予定なので安心です。購入したほうがいいですよ」などとすすめてきます。

それなら安心とその後日その会社の株を購入しますが、すぐにその会社は倒産してしまいます。

 

また、こういった詐欺は時事の話題に合わせた詐欺をしてくることも多いです。

最近ではオリンピックの話題に絡めた詐欺や、年金情報流出の問題に絡めた内容での詐欺が増えています。震災直後は義援金名目の詐欺も増えました。

 

防ぐために

年配者の詐欺を防ぐためには本人の意識ももちろん大切ですが、周りの人が助けてあげること、声掛けしてあげることも大切です。普段から家族で詐欺の手口や被害についての話題を出していると意識も強くなります。また、不審な電話や訪問があった場合にはすぐに連絡をするように決めておきましょう。

 

認知症高齢者の家族は詐欺に注意

認知症の高齢者や一人暮らしのお年寄りは特殊詐欺や悪質商法のターゲットになりやすいです。

健康食品や高額な羽毛布団などを買わされて消費者センターに相談する高齢者の数は年々増えています。

商品契約に関する苦情の相談自体は減っているのですが、70歳以上の被害者の割合は増加傾向にあるのです。

高齢者や認知症の方は特に被害に遭いやすいので家族など身内の方がよく気をつけてあげるひつようがあります。

 

最近増えている手口

とある一人暮らしをしている高齢の女性。その女性のもとにある日老人ホームのパンフレットが郵送されてきました。そして後日その老人ホームの職員を名乗る人から連絡があり、「入居希望者がいるがあなたに入居権があるため申し込みできない、名義を貸してほしい」と頼まれます。

女性はまったく身に覚えがなく混乱してしまったそうです。

 

このような手口は最近とても多い特殊詐欺の手口です。他にも、未公開株の情報をあなただけにお教えしますなどといったことで言葉巧みに個人情報を聞き出したり、大金を振りこませようとする手口もあります。

口車に載せられてうっかり同意してしまうと今度は警察や税務署職員を名乗る人が連絡してきて「名義貸しは違法だから示談金を払え」と脅してくるのです。自宅まで押しかけてお金を請求してくることもあります。

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このように複数の人がいろいろな役割を演じて騙そうとする手口のことを劇場型詐欺といいます。最近は介護や高齢者施設への関心が高まっている高齢者が多いことから老人ホームに関連した手口が増えているということです。

 

また、高齢者が陥りやすいのが、高価な商品を強引に買わされてしまうという手口です。頼んでいない商品を自宅に送りつけて代金を請求するというケースもあります。

 

どうしたら詐欺を防げるか

このような詐欺の被害者になるのは認知症のある高齢者や一人暮らしの高齢者です。認知症の症状があると物事がはっきり理解できません。金銭管理もできなくなるのでうっかりお金を払ってしまう可能性があります。

また、一人暮らしの高齢者は甘いことをいって近づいてくる人や話し相手になってくれる人にだまされやすいといいます。相手が詐欺目的で近づいてきていると気づかずに心を許してしまうのです。

 

自分の親や身内が詐欺の被害に遭わないためにも日頃から詐欺については警戒し、家族でよく話をしましょう。

預金口座などは家族が管理できるようにして、高額な支出がないかどうか定期的にチェックすることも大切です。

高齢者を狙う老人ホーム詐欺

 

老後のためにと、子育てをしているときから、少しずつコツコツと貯金をしてきたり、必死で働いてきた退職金や年金は、高齢者の大切な資産です。ほとんどの方はその資産で、老後の生活をやりくりします。自宅での生活が難しくなった方は、介護つきの高齢者専用マンションや老人ホームなど、新しい生活の場へと移住する資金として利用します。

①老後資金はどれくらいあるのか

夫婦が65歳で定年し、その後は貯金や年金で生活をしていく場合、少なくとも3000万円は必要であるといわれています。それは、年金額とあわせた金額がおおよそ7000万円であり、夫婦が月々生活費として30万円使用した場合、20年分の生活費用がまかなえるからです。

しかし、超高齢化社会となった現在、85歳以上の高齢者は多くいます。理想的な資金といわれても、子育てや冠婚葬祭などの出費も多く、思うように貯蓄に回せないため、本当に3000万円もの資金を65歳の時点で持っている方はそれほど多くないのが現状です。そのため、贅沢することはなかなか難しく、生きていくために大切な資金なのです。

 
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うまい話には罠がある

老後資金に余裕があれば、有料の老人ホームを終の棲家とすることも可能です。しかし、利用料金の安い老人ホームは、利用希望者が多く、公的な施設であればさらに入所待ちの方が多くなります。そのため、まだ施設の入所条件に合う介護度ではない場合でも、将来的な入所を考えて申し込みをする方がいます。

そこに漬け込むのが、高齢者の資金を狙った詐欺です。「新しい施設ができた」、「いい条件がある」、「この地域の方だけの特別な案内」など一見ありえそうで高齢者にとってお得な話を持ちかけ、嘘の契約をすることで、老後資金を奪うのです。もちろん、優先入所というのは嘘であり、酷い場合は施設すら存在しないのです。

自分は騙されないと思っている方もいると思いますが、実際に老人ホームの入居権に関する詐欺にあった方は認知力もさほど低下していない60歳代の女性が多く、お金を支払う前の相談件数は減ることなく、むしろ増えているのです。

 

老人ホーム詐欺に合わないために

待機者があふれている今、老人ホームの入所権に関していい話を聞いたら、信じたくなりますね。しかし、詐欺に合って大切な老後資金を奪われてはいけません。

まず、老人ホームを選ぶときは必ずその老人ホームに訪問して、実際に見て話を聞いてから契約するようにしましょう。自分の目で確かめることで、契約が正式なものであることがわかるだけでなく、老人ホームの様子やスタッフの雰囲気なども見ることができます。老後、長く生活する場所ですから自分の納得がいく過ごしやすい老人ホームを選ぶことが大切です。

また、いい話を聞いたとき、自分ひとりで決めないようにしましょう。信頼できる家族に相談し、契約内容など怪しい点がないかを一緒に確認することと、時間を置いて考えることで正しい判断ができます。

万が一、詐欺かもしれないと思った場合は、慌てずに最寄りの消費者生活センターやケアマネージャーなどに連絡して相談しましょう。

施設を効率よく探すには?

一人暮らしの高齢者は最も詐欺のカモになりやすいと言われています。1人で暮らすよりも老人ホームに入ったほうがずっと安心です。大切な家族を守りたいと思ったらこちらから無料で相談することができます。老人ホームについてまずは詳しく教えて欲しいという方も相談してみましょう。

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