認知症の睡眠障害
記事公開日:2015/07/01、 最終更新日:2018/07/25
在宅介護者を困らせる認知症の睡眠障害
認知症の方を在宅で介護するのは大変な苦労があるものです。
認知症には様々な周辺症状がありますが、その中でも睡眠障害が特に介護上問題になると研究調査によってわかっています。
在宅で介護を受けている高齢者、あるいはグループホームに入所している高齢者594名を対象に調査したところ、認知症で見られる周辺症状で最も多かったのが睡眠障害でした。なんと全体の50.8%もの人に睡眠障害がみられたそうです。
その次に多いのが拒絶。こちらは33.2%で次いで自閉が32.5%となっていますから、いかに睡眠障害の周辺症状が現れている人が多いかということがわかります。
睡眠障害になると夜間に目が覚めることで介護者の負担が大きくなると考えられます。
また、さらに他の問題を引き起こす可能性もあります。
夜間目が冷めてうろうろと徘徊したり、足元が暗くて転倒するといった危険性です。
大声や奇声をあげて近所に迷惑をかけたり、火の不始末を起こす危険性もあります。
また、認知症患者の幻覚やせん妄も夜間の覚醒時に起こることが多いです。せん妄状態では周囲の状況が認識できなくなります。昼間よりも興奮しやすく、異常行動が見られることもあります。
睡眠障害により、これまでよりもせん妄が悪化することもあります。
また、睡眠障害が改善すると辺縁症状が緩和するということもわかっています。
つまり、介護の負担を減らすためには認知症患者に夜間よく眠ってもらうことがとても重要なポイントだということがわかってきます。
ぐっすり眠ってもらうためには
しかし、認知症の患者を眠らせることはそう簡単なことではありません。薬物療法に頼ろうとしても、現時点で安心で有効な薬というのは見つかっていないとのことです。
認知症になると薬が作用するための脳部位がそもそも障害が起きているために効果が出ないのです。
そして薬が効かないからといって薬の量を増やすと副作用が目立つようになり、とても危険です。
質の良い睡眠のためには日中よく活動してほどよく疲労することが大切です。
下手に動かすと何があるかわからないからと部屋に閉じ込めるのではなく、目の届く範囲で散歩させてあげたり、適度な運動をさせるようにしましょう。
また、昼間日光に当たることで体内時計が適切に働き、夜になると眠れるようになります。
昼間面倒を見きれないのであればデイケアを利用し、レクリエーションに参加させるのも効果的です。
施設で患者に昼寝をさせていることもありますが、昼寝は夜眠れなくなるのでなるべく起きていてもらうようにしましょう。
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