エコノミークラス症候群に要注意!血栓を予防するための工夫を解説
記事公開日:2020/10/16、 最終更新日:2020/10/13
エコノミークラス症候群は、飛行機のエコノミークラス搭乗者に多く発症することが名前の由来です。
発症すると、呼吸困難・窒息状態に陥り、状態が悪ければ突然死につながることも。
また、寝たきりや手術後でもエコノミークラス症候群になりやすいと言われており、軽視することはできません。
そこでこの記事では
・エコノミークラス症候群について
・エコノミークラス症候群になると起こるリスク
・エコノミークラス症候群になる原因
・エコノミークラス症候群の予防法
について解説します。
エコノミークラス症候群について理解し、予防のための知識を身につけて発症を防ぎましょう!
目次
エコノミークラス症候群ってなに?
エコノミークラス症候群は脚の血流が悪くなり、静脈血栓という血のかたまりができてしまう「急性肺血栓塞栓症」です。
脚にできた血栓が血管を通って運ばれ、肺の静脈を塞いでしまう症状をいいます。
飛行機のエコノミークラス搭乗者に多く発症することで広く知られましたが、災害時の避難生活や長距離の交通移動など、長時間同じ姿勢で座ったままでいる、寝たきりや手術後でも発症しやすいことから予防の大切さがいわれるようになりました。
特に災害時において、エコノミークラス症候群は二次災害ともいえるため、地震大国の日本では普段から知識を蓄えておく必要があります。
エコノミークラス症候群になると起こるリスク
エコノミークラス症候群になると起こるリスクは呼吸困難・窒息状態に陥り、状態が悪ければ突然死につながることです。
近年、大規模災害時の避難先において、水分不足や運動不足などを原因とする発症が報告され、広く知られるようになりました。
このあと紹介する予防法で、発症を防ぎましょう!
エコノミークラス症候群になる原因
エコノミークラス症候群になる原因は大きく分けて3つあります。
静脈の血管が傷ついた場合
血液は異物に触れると固まる性質を持っています。
血管が何らかの原因で傷つき、血栓ができやすくなるとエコノミークラス症候群になることがあります。
例えば、カテーテル検査・手術などで血管の中に点滴や輸血をするための管を長時間入れておく必要があったときなどです。
静脈の血液の流れがよどんでいる場合
静脈の血液の流れがよどんでいるときも、エコノミークラス症候群になりやすくなります。
足の筋肉は「第二のポンプ」といわれ、筋肉が収縮・弛緩を繰り返すことで足の静脈の流れを促進します。
しかし、病気や手術後に寝たきりの状態になったり、脳卒中後のまひで足が動かなくなったりした場合は、足の静脈の流れが滞り、血栓ができやすくなります。
日常生活では長時間椅子に座って足を動かさない場合も状況は同じです。
血管が固まりやすい体質を持っている場合
血液が固まりやすい体質を持っている場合もエコノミークラス症候群になりやすくなります。
生まれつきの場合(先天性血栓性素因)、何らかの病気によって、そのような素因を持ってしまう場合(後天性血栓性素因)があります。
エコノミークラス症候群の予防法
ここからはエコノミークラス症候群の予防法をお伝えします。エコノミークラス症候群だけでなく、他の病気の予防にもなります。特にカラダを動かすことは体力の低下を防ぐことにもなりますので、普段からカラダを動かすことを習慣化しましょう!
軽い運動をする
エコノミークラス症候群予防のために、睡眠時をのぞいて、1~3時間に1回を目安にストレッチなどの運動をしましょう。
狭くてもできる手軽な運動を紹介します。
【深呼吸】
①両手を広げて「1,2,3,4」で息を吸う。
②両手を閉じて「5,6,7,8」で息を吐く。
③4回繰り返す。
【もも裏のストレッチ】
①立った姿勢の場合、膝を曲げずに上体をゆっくりと前に倒す。自然な呼吸をしながら20秒間キープ。
②床に座って行う場合は、長座で座り膝を曲げずに上体をゆっくりと前に倒す。自然な呼吸をしながら20秒間キープ。
【足首の曲げ伸ばし】
①床に座って行う場合、両足を前に伸ばして左右の足首を交互に曲げたり伸ばしたりする。
リズミカルに行う。
②椅子に座って行う場合、左右の足首を交互に曲げたり伸ばしたりする。リズミカルに行う。
【その場足踏み】
膝をできるだけ高くあげ、「1,2,1,2」と元気よくその場で足踏みをする。まっすぐ前を見て行う。
【体操のポイント】
・痛みがある場合は無理のない範囲で行う。
・呼吸を止めないようにする
水分を摂る
エコノミークラス症候群予防のために、水分補給を積極的に行うようにしましょう!
トイレが心配で水分を控える人がいますが、控えてしまうと血栓ができやすくなってしまいます。
また、熱中症や脱水状態にも陥りやすくなります。
1日に必要な水分補給量は「1~1.5ℓ」です。
水分補給することで、血液のめぐりがよくなります。回数を分けて、コップ1杯ぐらいの水分をこまめに摂るようにしましょう。
また、飛行機で長時間の移動中では、脱水を招きやすいアルコールやコーヒーは控えるようにしましょう。
弾性ストッキングを着用する
エコノミークラス症候群予防のために、医師や看護師からの指示がある場合は、弾性ストッキングをはきましょう。
適度な圧力を与えることで、下肢に血液が溜まるのを防ぐことができます。
弾性ストッキングは、足を圧迫するための特殊な編み方がされている、医療用ストッキングです。
下肢静脈の血流をよくする働きがあり、静脈瘤やリンパ浮腫の治療にも使われています。
エコノミークラス症候群のまとめ
エコノミークラス症候群になる原因と予防法についてお伝えしました。
日常生活の中で取り入れていただき、健康的に過ごしていただけたらと思います。
参考URL
・厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170807.html
・国立循環器病研究センター
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/blood/pamph46.html
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