膝の痛みを引き起こす変形性膝関節症とは?予防方法は?
記事公開日:2015/07/07、 最終更新日:2020/08/27
膝の痛みは変形性膝関節症という疾患が原因で起こります。
変形性膝関節症とは、加齢に伴い関節軟骨や骨などがすり減っていき、痛み、変形(O脚やX脚)、可動性の低下などの症状を引き起こす疾患です。中年以降の女性に多くみられ、肥満や膝、股関節まわりの筋肉のバランスが悪くなって起こるともいわれています。
変形性膝関節症でどんなことが膝に起きるの?
階段をのぼるときに膝が痛んだり、膝を曲げると関節の内側が痛むなど、60歳以上になってからの膝の痛みの原因のほとんどはこの変形性膝関節症が占めているといわれています。症状が進めば、立ち上がるとき、歩くときに痛みが生じます。また正座ができなくなり、結果として関節破壊にまで至ることもあります。
変形性膝関節症の治療法は?
手術しない場合は、薬物療法、運動療法、体重コントロールが挙げられます。
薬物療法には、ヒアルロン酸やステロイド剤などの関節内注射、痛みどめの薬、湿布や塗り薬などがあります。運動療法では、病院の先生の診断に基づき運動が必要と判断された患者さんに対してリハビリの先生が痛みの軽減を目的に1対1で関節を動かしたり、筋力訓練、ストレッチやマッサージをしてくれます。
膝の軟骨のすり減りを予防
関節の軟骨のすり減りは加齢とともに起こります。
しかし、適度な運動を継続することで軟骨のすり減りを防ぐこともできます。
関節軟骨には血管が通っていません。ですから、身体の他の部位のように血液から栄養が運ばれてくるというわけではありません。
血液のかわりに関節液が関節軟骨に栄養を与えているのです。関節軟骨は例えるならばスポンジのようなもので、圧力がかかったり動かしたりすることで関節液中の栄養分や水分を吸収したり排出したりするのです。これにより、軟骨の柔軟性か緩衝性は保たれます。
ですから、軟骨の働きを保ちたいのであれば歩いたり膝を屈伸させたりといった動きを継続的に行っていくのが一番です。
軟骨に一度傷や変形が起こればそこから症状が進行していきます。そうなると修復することもできません。
ただ、一度関節症になっても膝と上手につきあっていくことで痛みを意識せずに過ごすことも可能となります。
太ももを鍛えたり、膝を柔らかくすることで膝の関節に負担を与えずに動かすことができるのです。
また、食生活を見直すことも大切です。肥満気味の人はどうしても体重で膝に負担をかけます。健康的な食生活を維持して体質改善に努めましょう。
大豆製品や卵、乳製品を積極的に摂取することで骨や筋肉、血液の材料となるタンパク質を摂取できます。カルシウムの吸収を助けるビタミンDや軟骨を丈夫にするビタミンCもおすすめです。偏食せず、バランスのいい食事を心がけましょう。
自宅でできる簡単な膝の運動は?
膝関節周辺に熱感や赤くなっていたり、腫れていたり、痛みが強い場合は一度整形外科に受診することをお勧めします。それではトレーニングを紹介します。
- 太ももの外側、膝周辺のマッサージ
膝が悪い方は腸脛靭帯という太ももの外側の靭帯や膝周辺の筋肉や組織が緊張して固くなっています。運動する前に軽くマッサージすることで痛みが出現しにくくなります。
- 大腿四頭筋の強化(マッスルセッティング)
膝関節を安定させるために大腿四頭筋を強化します。
方法としては、仰向けに寝て、膝の下に丸めたタオルを置きます。それを下に押し付けるというトレーニングです。回数としては10回程度を実施します。その際、足関節は上を向くようにしてください。
スクワットなどで膝に痛みが出る方にとっては、負荷が小さく、痛みも出現しにくいので取り掛かりやすいトレーニングです。
慣れてきたらセラバンドというゴムを利用し、椅子やベッドに座って足首にゴムをセットし膝を伸ばすトレーニングをします。これも回数は10回です。セラバンドは色によって強度が違うので、まずは一番強度が小さい黄色をお勧めします。
- 股関節内転筋の強化(ボールはさみ)
膝の安定性を高めるものに股関節内転筋群が挙げられます。トレーニング方法としては、
仰向けの状態で両方の膝を90度ぐらいに曲げます。そして、その膝の間に15cm程度のボールをはさみ、ボールがつぶれるよう力を入れていきます。回数は10回です。
注意
痛みが次の日に強くなるようであれば運動は中止してください。
変形性膝関節症のまとめ
自宅でできる運動はできるだけ簡単で、長く続けられるものを選ぶことが大切です。①と②のトレーニングをするだけで随分膝の痛みは取れて歩くときに足が軽くなるのではないかと思います。継続は力なり。まずは騙されたと思って試してみてください。
施設を効率よく探すには?
関節症や骨折などにより自宅で生活を続けることが難しくなってしまった場合にはこちらから無料で相談してみましょう。歩行の時の見守りや介助のほか、リハビリに取り組んでくれる老人ホームを紹介してもらえます。
人気記事
老人ホーム探しはおまかせください
お住まい相談員がピッタリの老人ホームをご提案
09:00~18:00
(年中無休)
老人ホーム探しは、わたしたちにおまかせください!
相談無料!
全国対応!
相談無料!
全国対応!