認知症介護のいろいろな形
記事公開日:2015/07/08、 最終更新日:2018/07/25
認知症介護の場は施設だけじゃない
高齢になり、認知症状が進んでくると「そろそろ老人ホームに・・・」という考えになる人も多いです。
最近の認知症ケアの基本は症状の進行を遅らせることと、できるだけ在宅で生活できるようにすることを理想としています。
施設に入所すると外出することが減って引きこもりがちになり、認知症がますます進行して寝たきりになってしまうというような話もよくききます。
認知症になっても生活の質の改善をもとめ、自分らしく生活していきたいと望む人や、そのようにさせてあげたい家族も増えてきたようです。
オランダの認知症介護事情
ヨーロッパは福祉先進国が多いですが、中でもオランダは特に在宅医療や介護が最も充実している国と評判高いです。
10年以上も昔から様々な政策がとられています。
その中でも最近は『農場ケア』が注目を集めているというのです。
農場ケアとはどのようなものかといいますと、緑豊かな牧場で認知症の高齢者を受け入れ、野菜や果物の収穫、牛や羊の餌やり、清掃などをしながら生活し、認知症の進行を遅らせるというものだそうです。
こうすることで認知症でも施設に入所することなく生活することができます。
日本ではグループホームのあり方がこれに一番近いかもしれません。社会性を身につけて行動し、体を動かし、自分の仕事をこなしていく。それを自然や動物たちとのふれあいのなかでやっていくのですから、認知症ケアには効果がありそうです。
また、日本では知的障害者の働く場として農業と連携をとっている例は既に見られているので近い将来日本でもこのような認知症ケアがはじまってもおかしくないでしょう。
オランダのブーラ農園も認知症ケアを行っている農場です。
日本のデイサービスのような形で朝9時から午後4時まで週4日認知症高齢者とともに作業をしています。入浴はなく、家族が迎えにきて一緒に帰って行ったり、介護保険タクシーを使って帰っていくそうです。
農場は乳牛から搾り取られるミルクと利用者の介護保険からの収入で成り立っています。
また、運営者はこの農場とは別に近所にある修道院を借りて別のデイサービスも運営しているのだそうです。
広がっていくケア農業
オランダでは2000年ごろからこのような農場が増えてきました。2003年には400ヶ所ほどあった農場が現在は1400ヶ所にまで増えているとのことです。
オランダは昔から農業で豊かになった国でした。しかし、農業人口は次第に減少。工業国へとシフトしていきました。近年になって農業の見直しが図られ、このような取り組みが増えてきたとのことです。
自然の中で働くことでケアの効果が得られるとのことですが、それだけでなく、運営者たちは日々取り組みを見直しています。専門家を招いてケアレベル向上のための研修にも参加するそうです。ケアの品質が保証された農家には証としてワッペンが与えられるとのことです。
農家が抱える問題と介護や福祉が抱える問題がこのような異業種が組み合わさることでクリアされる好例だと言えます。日本も超高齢社会を迎え様々な問題が残されていますが、身近なところに問題解決の道筋があるのかもしれません。
施設を効率よく探すには?
認知症のための介護をしてくれる施設にもいろんなタイプがあります。施設の種類を把握しながら入居先を決めたいという方はこちらから無料で相談してみましょう。認知症になってもその人らしくのびのびと暮らせるホームもたくさん見つけられます。
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