ダニから感染する病気、疥癬
記事公開日:2015/07/23、 最終更新日:2018/07/24
疥癬という感染症
疥癬という病気についてご存知でしょうか。
疥癬はヒゼンダニという小さなダニから感染する病気です。
このダニは人の角層に寄生します。そして人の肌から肌へと感染します。想像するだけでぞっとするような病気です。
疥癬は大正6~7年と昭和20~21年に大流行した病気ですから今の若い人にとっては耳馴染みのない病気かもしれません。
貧困や戦争による不衛生のための集団感染が主な感染の原因となっていました。
現代では世界的に30年の周期で流行を繰り返しています。最近でも高齢者施設では発症することがあります。そしてこの場合には30年というスパンを超えて発症が続いています。
どんな病気か
疥癬には通常疥癬と角化型疥癬とがあります。寄生するダニは同じヒゼンダニですが、寄生の数によって症状に違いがあらわれます。
通常疥癬では重症の場合でも1人の患者さんにつき1000匹ほどですが、角化型疥癬の場合には100万~200万とも500万~1000万とも言われます。
そして宿主が健康であれば通常疥癬となり、免疫力が低下していると角化型疥癬となります。
通常疥癬なら感染力はさほど強くはありません。角化型疥癬であれば寄生数が多く感染力も強いため、個室隔離する必要があります。
疥癬を発症すると強いかゆみと赤いぶつぶつができます。また、疥癬トンネルといって疥癬だけにみられる特徴的な皮膚症状がみられます。
丘疹はへそを中心とした腹部や胸部、脇の下や太ももの内側、腕の内側などに集中します。結節は陰部や脇の下、肘、臀部といったあたりにみられ、かゆみを伴います。
これらは幼虫などが一時的に潜って脱皮したあとの穴です。中に糞や脱皮した抜け殻などを残していくのでアレルギー反応が起こって赤みがでるのです。
ヒゼンダニについて
ヒゼンダニは非常に小さいため、肉眼ではとらえることができません。人の体温が最も生活しやすい温度であるため、人体に寄生します。人体から離れると動きが鈍くなって16℃以下だと動くことができなくなります。
卵から3~4日で孵化し、トンネルから出て歩き回ります。脱皮を繰り返して成虫となり、卵をうみます。このライフサイクルは10~14日ほどです。
ヒゼンダニは手や手首に主に寄生します。また、肘や足などで発見されることもあります。
感染経路と予防
疥癬の感染には直接経路と間接経路があります。
直接経路は直接的に肌が長時間触れ合っていると感染します。
間接経路は既に感染している人が使用した寝具をそのまま他の人が使ったことで感染するものです。
治療のためにはヒゼンダニを殺すための飲み薬や塗り薬を使用します。塗り薬は正常な皮膚含めて塗り残しがないようにくまなく塗る必要があります。また、痒み止めの内服薬を飲んでかゆみを止めます。
感染拡大のために早めに患者を発見し、すぐに検査をすることが一番の対策となります。
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