介護保険法の改正で懸念される問題とは
記事公開日:2015/07/24、 最終更新日:2018/07/24
介護保険法改正で今後どう変わる?
2015年の4月から介護保険法の改正版が施行されました。改正によって何が変わったのかまだよく判っていない人も多いかもしれません。また、今後なにか弊害が生まれてくるかもしれないという懸念も多くあります。
大きな変化は特別養護老人ホームの入所は基本的に要介護3以上とするという点でしょうか。入所待ちが多いということもあってこのような改正となりました。なるべくなら財政を介護費に回したくないという政府の思惑もあって自宅介護へのシフトを狙った動きといえるでしょう。
また、一定所得以上の方の利用者負担は1割から2割へと引き上げされました。これも今回の改正で大きく変わった点です。
今後は施設に入居するのではなく自宅で生活し、自立を目指していくというのが政府の提案している目標です。
特養などの施設を充実させる代わりに地域包括ケアシステムを整備して医療や介護、住まいなどの問題を解決していくという方向性に向かっています。
しかし、地域包括ケアシステムに頼った生活というのも今後問題が出てくると予想されます。
周りに面倒を見てくれる人がいる人や既に介護付きの高齢者住宅に住んでいる人なら問題はありませんが独居で周りに頼れる人がいない人はますます孤立を深めていく可能性があります。
男性は孤独になる傾向がある
こうしたなかで特に注意を払う必要があるのが男性の高齢者や介護者です。
男性は子どもの有無にかかわらず誰かに頼ろうとする気持ちが希薄です。頼りたくても見栄や意地があり、弱いところをなかなか見せることができないのです。
高齢者だけでなく、介護をしている男性も孤立しがちです。自分の悩みを誰かに相談したり、助けを求めたりといったことが女性と比べると男性は苦手です。
今後特養の入居待ちの問題は解消されても、地域包括ケアシステムにアクセスするのが難しくなるという問題が出てくる可能性があります。そうなると介護の問題をどこに相談したらいいのかわからず、問題が深刻化してしまう可能性があります。
今回の改正では介護を社会システムで補っていくのではなく、家族頼みのケアシステムに逆戻りしてしまったという問題が生まれました。
家族やコミュニティにアクセスしづらい人も、介護される人もする人もともに支援を受けられるシステムづくりが求められています。国や自治体といった大きなシステムだけに頼るのではなく、ご近所の見守りの目といった小さなつながりを築いていくことや企業やNPOが行っている介護福祉支援サービスなどをうまく活用していくのも今後の介護には必要なことだと言えるでしょう。
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