認知症患者をケアする方法
記事公開日:2015/05/21、 最終更新日:2019/02/22
認知症患者にしてはいけない対応とは?
認知症患者への接し方はご家族が日々悩まれることだと思います。
こんな対応はNG!こんなふうに言うのが◎!
認知症ケアについて紹介していきます。
無理やりはNG
認知症の方に接しているとついイライラしてしまうこともあると思います。
だからといって「なんでできないの!」とぶつけるのではなく、相手のペースに合わせてあげるようにしましょう。
朝になってもなかなか起きようとしない時は「早く起きてください」と急かしたり、布団をはいで無理やり起こそうとするのではなく、相手が自然に目を覚ます用に促すのがベスト。
カーテンをあけて太陽の光がさしてくればまぶしくて自然に目を覚まします。
また、「朝食の準備ができたから食べに行こう」と動機付けをして促します。
認知症になると時間の認識ができないので次の行動をどううつしたらいいのかわからないのです。
身支度がなかなかできない時にも無理に着替えさせたりするのは効果的ではありません。
なかなか着替えないのであれば少し距離をおくのがいいでしょう。慌てず、ゆっくりと見守ることが大切。
自分で着替えができるように準備だけ整えて、必要に応じて手伝ってあげるようにするのも効果的です。
食事の時
ご飯の時もなかなか手を付けて食べようとしない場合があります。
ご飯を食べようとしない時は目の前にあるものを食事だと認識していない可能性があります。
ですから、食べたくないのだと諦めたり、急かしたりせずに、食べ物だとわかってもらうようにすることが大切です。
無理に介助しようとするのではなく、体が覚えている動作を自分で引き出せるように工夫していくことがポイントです。
食事の動作をサポートするなど、自分で食事をとれるようにたすけてあげましょう。
また、ご飯を食べたばかりなのに「ご飯まだ」と聞いてくることもあります。
「さっき食べたばかりでしょ」というよりも「今用意してるところだからちょっとまってね」と相手を否定しない物言いにしましょう。
相手を怒らせてしまうこともあるので否定しないことが大切です。必要に応じてなにか食べるものをあげてもいいでしょう。もちろん、本人の健康状態や食べられる量などに応じて対応することが必要です。
そして食べることに関心を向けさせるよりも他のことに意識が向けられるように、他の楽しみを見つけてあげることも大切です。
夜間の徘徊
認知症で一番心配なのが夜間の徘徊です。
近所迷惑になりますし、そのまま行方不明になってしまう可能性もあります。
こんな場合には理屈でおさえつけても逆効果です。
否定すると相手を怒らせてしまいます。
夜間に活動するのは昼間の活動が少なくなっているのが原因です。
昼間適度に運動させたり、頭を使わせたりして夜に眠れるようにしてあげましょう。
それでも眠らないようなら部屋の明かりをつけて、夜眠れるような温かいお茶を飲ませて、話を聞いてあげたりするといいですね。次第に眠たくなってくるでしょう。
夜眠れるようになるお茶としてはハーブティーがおすすめです。カモミールやラベンダーは特にリラックス効果があり、眠れるようになります。
認知症患者の介護に疲れる家族
今年の2月に重度の認知症の妻を夫が殺害した事件がありました。1人で介護を続けたため限界を迎えたとして起こった非常に痛ましい考えさせられる事件です。
先日、その事件の初公判が行われ、被告は介護疲れで「毎日が真っ暗だった」と語ったそうです。殺害後は自身も自ら命を絶とうとした痕跡がみられました。
殺害された妻は2014年ごろから認知症が悪化してきて、意味不明なひとりごとや徘徊を一日中繰り返すようになったそうです。
夫は妻から片時も目を離すことができなくなり、ひげをそったり、お風呂に入る時間もとれず、睡眠不足にもなっていたそうです。
長男も同居していましたが、長男は朝から晩まで仕事をしていて家にいる時間が少なかったとのことです。
このような事件は他にも発生しています。認知症を看護することの難しさが浮き彫りになった事件だと言えます。
介護疲れを防ぐ
看護の限界を迎えて自分が倒れてしまったり、深刻な問題になってしまう前に介護疲れを予め防ぐようにすることが大切です。
◯心理的な疲労への対処
認知症の方と接するのは非常に根気のいることで、精神的に疲労してしまうことがあります。
特に、つらいと感じてしまっていることに罪悪感を感じて余計に疲れたり、つらいと感じてしまうことが介護にはよくあります。
介護をしたくない、自分のいやなことはしたくない。
こういったことを考えてしまうのはしかたのないことです。
無理してやろうとするのではなく、諦めて周囲の人に助けてもらったり、工夫して上手に片付けてしまうことをおすすめします。
まじめに真正面から受け止めるのではなく、冷静に淡々とこなすことで介護による疲れが軽減されるはずです。
自分だけでやろうとするのではなく周囲の人に助けてもらうのも介護の基本と考えていいでしょう。
自分を育ててくれた親のことは自分でしてあげたいと真面目な人ならきっと考えてしまうでしょう。しかし、それだと状況は変わりません。悪化していくだけです。
心が疲れているときは周りの人に頼って、今辛く苦しいことを話してみてください。心理的な問題は誰かに話して理解してもらうことで軽くなるような気がします。
それだけではなく、具体的にサポートが必要な場合には家族や友達、親戚にお願いしてみるのもいいでしょう。
毎日は無理でも「今度の土曜日だけ」とか「月曜日だけはお願い」といった頼み方をすれば引き受けてくれる可能性があります。
周りに頼める人がいないのであれば地域のデイサービスを利用するのがいいでしょう。介護保険の利用額限度内でサービスを利用することができます。
利用の仕方がわからないなど不安がある場合には市区町村の窓口に相談したり、地域の包括センターや高齢者に関する相談窓口などを訪ねてみてください。
◯肉体的な疲れへの対処
精神面だけではなく肉体的にも疲労はたまります。
特に体力のない女性にとっては重労働となることがあります。
肉体的な疲れを軽減するためにはボディメカニクスの知識が非常に有効となります。
ボディメカニクスとは人間の身体の仕組みのことです。正常な人間は神経系、骨格系、関節系、筋系が影響しあって身体を動かします。このような相互関係のことをボディメカニクスといいます。ボディメカニクスを理解することで最小の労力で介護のような重労働をすることが可能です。介護の現場でも実際に取り入れられている考え方です。
工夫すること
精神的にも肉体的にも疲労をためないようにすること、これが介護疲れしないためのテクニックです。
その他にも介護用品をうまく使ったり、家のなかでの動線を決めて作業効率をアップすることなどが上手に介護するためのコツです。
もちろん、施設に預けたり、ショートステイやデイサービスを利用するのも介護疲れを避けるための有効な手段です。相手にとっても自分にとっても最良な道を選びましょう。
施設を効率よく探すには?
認知症の方に対する対応は介護士でも神経を使っているものです。家族が四六時中おこなう介護に限界があると感じたら
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