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骨粗しょう症は高齢者女性に多い

記事公開日:2015/08/12、 最終更新日:2019/03/21


骨粗しょう症は高齢者女性に多い

高齢者に多い骨粗しょう症は生活習慣で予防

骨粗しょう症とは生活習慣病の一種で特に女性に多い病気です。骨がスカスカになって骨折しやすくなる症状です。

特に50歳過ぎた女性は骨粗しょう症に注意する必要があります。女性の中では糖尿病や心臓病、乳がんよりも患者数が多いとされています。

 

予防するには

骨粗しょう症にならないためには生活習慣に気をつける必要があります。気をつけるポイントは5つあります。

 

・バランスのとれた食事

特に骨粗しょう症の場合、カルシウムが非常に重要です。カルシウムとカルシウムの吸収を補助するビタミンDを多く含んだ食品を摂るようにすることをおすすめします。

乳製品や大豆製品、小魚、緑黄色野菜、海草を毎日の食事に意識的に取り入れるようにしましょう。一日牛乳1本分のカルシウムを摂ることを目標としましょう。

 

・過剰なダイエットは禁物

太ってきたからといって過度な食事制限をすると栄養が不足します。特に若い女性が激しいダイエットをすると中年以降に骨量が減少します。シェイプアップするならしっかり栄養をとって運動で痩せるようにしましょう。

 

・運動

骨を丈夫にするためには食事と同じくらい運動が重要です。特に若いころに運動をしていないと年をとってから骨が弱くなり、骨折しやすくなります。転んだだけで骨折し、寝たきりになってしまう方も多いです。

20代30代のころから30分の運動を週に3~4回は習慣づけておきましょう。40代50代の方も今からでは遅くありません。

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・陽の光を浴びる

実は太陽の光を浴びることも健康を保つためには重要です。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けます。骨の形成には欠かせない成分です。直射日光でなくても、夏なら木陰で30分過ごすだけで十分です。

 

・喫煙、アルコールに注意

喫煙とアルコールは骨粗しょう症の可能性を高めます。特に痩せた女性ほどアルコールによる弊害が大きくなります。

 

食事のポイント

カルシウムを摂ることが骨粗しょう症を防ぐと書きましたが、もちろんカルシウムやビタミンDだけではなく様々な栄養素をバランスよく摂取することが大切です。

主食があり、副菜、主菜のあるメニューがいわゆるバランスのとれた食事です。副菜は緑黄色野菜やきのこ、海藻類を取り入れ、主菜で大豆料理を摂るようにするといいでしょう。

 

例えば副菜にひじきの煮物、主菜を麻婆豆腐にするとカルシウムが多くとれます。

カルシウムが献立に少ないようであれば牛乳屋ヨーグルトで取り入れましょう。しらす干しや煮干しなどの小魚を間食にそのまま食べるのもおすすめです。おやつ代わりになってダイエットにも効果的といえるでしょう。

骨粗しょう症の検査の方法

高齢になると人間の骨は少しずつ弱まります。それは骨量が減少してくるためです。特に女性は40~50歳くらいから骨量が減少してきます。このくらいの年齢になったら一度骨密度の検査を受けてみることをおすすめします。

また、閉経を迎えた女性は毎年一度検査を受けるようにするといいでしょう。1年間で3%以上の低下がある場合には医師に相談することをおすすめします。

 

骨密度の測定

骨粗しょう症の検査では骨密度を測定します。骨密度とは骨の強さを判定するための尺度のひとつです。測定方法には代表的なものが3つあります。

ひとつはデキサ法です。

エネルギーの低い2種類のX線を使って測定します。この方法なら全身のほとんどの骨をはかることができます。しかも数字はほぼ正確といっていいでしょう。

 

超音波法もあります。これはかかとやすねの骨に超音波をあてて測定する方法です。

 

MD法はX線を使って手の骨と厚みの異なるアルミニウム板を同時に撮影して骨とアルミニウムの濃度の差から骨密度を調べる方法です。

 

また、検査の中では他にもレントゲンをとったり、身長の測定、血液検査や尿検査など健康診断の時のような検査を行って骨粗相症の危険性がないかどうかを調べます。

 

骨粗相症かどうかの決め手になるのが骨密度や骨のもろさ、脆弱性骨折があるかどうかといったポイントです。

脆弱性骨折とは本人が自覚してない間に起こっていることもある骨折です。転倒やくしゃみなどのちょっとした負荷でも生じる骨折です。X線写真を調べればこのような脆弱性骨折もみつけることができます。

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骨密度が高いか低いかは健康的な成人の骨密度を基準にして判断されます。

基準の80%以上を満たしていれば正常ですが、70~80%なら骨量減少しているので要注意です。

70%以下でしたら骨粗相症と判断されます。

 

骨粗しょう症の骨折は気付きにくい

硬いものにぶつけたり、転んだりして骨に強い力が加わると骨折をすることがあります。骨折をすると通常は痛みや腫れを伴います。しかし、自覚症状がないのにも関わらず、骨折をしている場合があります。

骨粗しょう症という病名は聞いたことがあるかと思いますが、この病気は骨がスカスカになり脆くなるため、気付かないうちに骨折している場合があります。しかし、これは加齢に伴う変化だけが原因ではないのです。

 

①不顕性骨折を起こす骨粗しょう症

自覚症状もなく気付かない間に骨折しているものを不顕性骨折といいます。不顕性骨折を起こす方の多くは骨が非常に脆く、骨粗しょう症である場合が多いのです。

骨粗しょう症は骨を常に新しくつくり変える機能が低下しているために、骨の密度が低下して脆くなってしまいます。一般的な骨折のように強い力が加わった場合以外に、持続的に負荷がかかっているだけでも骨折してしまうのです。そのため、自分の体重で腰骨が圧迫されていつの間にか骨折している場合もあります。

 

②骨粗しょう症は気付きにくい

不顕性骨折を起こす原因には骨粗しょう症があります。自覚症状がないとはいえ、骨折に違いはありません。しかし、痛みがないことで骨折していることにも骨粗しょう症だということにも気付かず何の治療もしないまま放置している方が多くいます。背骨や腰骨などは一つが骨折していると周りの骨に負担がかかり次々に骨折してしまう、骨折連鎖を起こしてしまいます。

また、骨粗しょう症が進行するとさらに骨は脆くなり転倒などによって重要な骨を骨折してしまうと寝たきり生活になる可能性があります。そのため、骨粗しょう症を早期に発見し治療する必要があります。

一番良い方法は、骨密度を定期的に測定することです。それ以外にも、骨折のために背が低くなったり、背骨が曲がってきたり、それに伴う痛みが現れていると骨粗しょう症である可能性があります。よく高齢の方が、年を取ったから腰が曲がって、背も低くなったと話す場面を見かけます。確かに加齢に伴い症状が現れることが多いですが、これは骨の異常なのです。

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③骨の生活習慣病

骨粗しょう症は加齢に伴って骨が老化することが原因でもありますが、実は生活習慣が原因である場合が多いのです。骨をつくるためには、カルシウム、ビタミンD、日光浴、適度な運動が必要です。カルシウムやビタミンDは多くの食材に含まれているため、バランスの良い食事を意識していれば極度に不足することはありません。また、外出や適度な運動は健康を維持するためにも必要です。

このように、健康的な生活を意識していれば骨粗しょう症を防ぐことは十分可能だと言えます。骨折は手術が必要になることもあり、長期療養となると高齢者の場合は寝たきりになったり、認知症やうつ病を併発してしまう可能性もあります。実際に、要介護者となる高齢者の約8人に1人は骨折が原因だと言われています。生活習慣を見直し、骨粗しょう症にならない生活を心掛けましょう。

骨粗相症と診断されたら

骨粗相症と診断されたらできるだけ治療や予防をはじめる必要があります。

治療を適切に行ったり生活習慣を改善することで骨密度の低下を防ぐことができます。

骨粗相症の治療や予防は介護予防のために非常に重要です。なぜなら骨密度が低下することによって転倒からの骨折の可能性も高まるためです。一度転倒してしまい骨折、入院となるとそれ以降寝たきりになってしまうかもしれません。

 

検査できる場所

骨粗相症の検査は整形外科や婦人科、内科等で受けることが可能です。また、自治体で節目検診を行っていることもあります。

節目検診は40~70歳の女性を対象に5年毎の節目に検診を行える制度です。骨粗相症の検査も行っていますので女性はぜひ利用してみてください。

骨粗しょう症の検査方法と基準

骨粗しょう症は高齢者に非常に多い病気で、特に女性に多いです。高齢になって骨粗しょう症が起きてしまいますと骨折などリスクが高まってきますので注意が必要です。

骨粗しょう症の検査方法とはどのようなものであり、どれぐらいの骨密度が危険信号なのでしょうか。

 

①4つの方法で検査を行う

骨粗しょう症には主に3種類の検査方法があります。一つはデキサ法と呼ばれるものであり、ⅹ線を使用して全身の骨密度の検査を行います。

二つ目は超音波方法であり、超音波が出る箱に足などを入れて体の一部を測定することができます。気軽に行えますので、まず最初はこの方法を用いられることが多いです。

MD法は3つ目の検査方法であり、アルミニウム盤の上に手を置いてX線で検査を行います。

これら3つは物理的な計測ですが、4つ目の方法のみ尿と血液の検査で骨密度を図ります。骨の代謝値を図る骨代謝マーカーというものを使用します。これは骨吸収力を図るものであり、骨吸収力が弱ければ骨密度が高くても骨折しやすい傾向になります。
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②骨粗しょう症と呼ばれる骨密度の値について

骨粗しょう症は骨密度によって判断されます。骨密度には基準があり成人の方の平均した骨密度を基準としています。

基準値の80パーセント以上であれば正常であり、特に問題はありません。

これが80パーセントを下回ってしまうと要注意、70パーセント未満になってしまいますと骨粗しょう症と診断されてしまいます。

 

③骨粗しょう症治療するためには

骨粗しょう症を治療する薬や注射が出ていますので、ある程度治療をすることができます。しかし、服薬だけでは治療が遅くなる傾向にあり、日常生活、特に食事を気を付けると改善が見込まれるといわれています。

ポイントとしては、カルシウムを多く含む食品とカルシウムを吸収しやすくする食品を摂取するということです。

ビタミンDやビタミンKが効果的ですので、サンマやカレイ、ホウレン草や納豆などがお勧めです。

 

骨粗しょう症がもたらす老人ホームへの影響

骨粗しょう症が骨の病気ということは、ほとんどの方が知っていると思います。しかし、その原因や骨粗しょう症がもたらす影響に関してはあまり知られていないこともあります。中には、予防できる原因もあります。骨粗しょう症とそれによる骨折を未然に防ぐことにより、高齢者の生活の幅を広げることができるのです。

①骨がもろくなる病気の原因

骨粗しょう症は骨がすかすかでもろくなり、少しの衝撃でも骨折しやすくなる病気です。その原因は、加齢に伴うものだけでなく、薬や他の病気によるものもあります。

女性の場合、閉経後は女性ホルモンの分泌が急激に低下するため、抑制されていた骨吸収が亢進し、骨からカルシウムが溶け出します。

本来であれば、それと同時に骨をつくるためうまく骨代謝が行われますが、骨をつくる機能が間に合わず骨密度が低くなってしまいます。副甲状腺機能亢進症などの内分泌疾患も同様にホルモンの分泌異常から骨粗しょう症を併発しやすくなります。また、関節リウマチでは全身の関節に起こる炎症が骨代謝に影響する場合と、症状が重くなるにつれて活動量が低下すること、治療で使用するステロイド薬が原因になります。他にもステロイド薬を治療薬として使用する疾患は長期服用により骨粗しょう症を起こしやすくなります。その他、食生活の乱れや生活習慣病も原因となる頻度が高いといわれています。

このように、原因はさまざまですが、骨代謝に何らかの影響を与えることが原因である場合が多く、その原因の除去や不足したホルモンを投与することで、骨粗しょう症の予防や進行を抑えることができます。
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②骨折による影響

骨折はどんな小さな部位であっても、少なからず活動が制限されてしまいます。さらに、若い世代に比べて回復に時間がかかるため、安静や活動量が少ない状態が長く続くことになります。それにより、筋力が低下してさらに骨折しやすい身体になってしまったり、活動量が低下することによる免疫機能の低下や認知症を悪化させることもあるのです。

骨折は要介護となった方の原因として3番目に多く、骨折から寝たきりとなり、寝たきりとなったことで身体機能が低下していくというように、高齢者の身体にはとても影響が大きいのです。

また、高齢者だけでなく家族への影響もあります。要介護となり、家族の介護が必要になると、家族の生活スタイルも大きく変化します。在宅で介護が難しく、老人ホームなどの施設に入所したとしても金銭面など、家族への負担は少なからずかかってくるのです。

③施設の入所条件

高齢者が入所できる老人ホームや高齢者住宅はたくさんありますが、どの老人ホームも入所条件があります。大きく分けると介護が必要か必要でないかの2通りになります。自炊以外が自立している場合は、ケアハウスや自宅と変わらない環境のサービス付き高齢者専用住宅などの利用ができます。しかし、病気の管理が必要であったり、介護量が多くなると入所条件に引っかかり、利用できる老人ホームが限られてきます。

骨粗しょう症は薬による治療を行い、骨折を防ぐことができている間は施設の幅も広がります。しかし、一度骨折してしまうと、次々と他の部分も骨折してしまうことが多く、以前よりも介護度が高くなってしまう場合があるのです。

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