おむつ・排泄ケアの基本
記事公開日:2015/08/24、 最終更新日:2019/03/14
目次
排泄ケアは介護生活の基本です
排泄ケアは介護の基本と言われています。自立した生活を送るためには排泄のコントロールが適切に行われる必要があります。
しかし、高齢になってくるとトイレに行けなかったりトイレが使えない、トイレで排泄できないといった状態になってしまいます。
すべて自分でできるようになる必要は必ずしもありません。介護を必要としながらであったり、介護用具を使いながらでも残された能力を使いながら自立した生活を送っていくことが大切です。
排泄ケアはその人にあった自立の形を作っていく第一歩といっていいでしょう。
紙おむつを使うこと
これまでの下着ではなくおむつをつけて生活する・・・現在健康的で元気に過ごしている人はこんな日がやってくるなんていうことは想像もできないでしょう。
おむつに排泄し、おむつを人に交換してもらうことは高齢者であってもとても恥ずかしく、人間の尊厳に関わる行為と言ってもいいでしょう。
そのため、介護する人はおむつの使用はできるだけ最小限にし、おむつの必要性について考えながら使用するようにしましょう。パッドだけで済ませることができる場合もあります。
また、おむつ交換は介護する人にとって大きな負担ともなります。回数やタイミングについてもしっかり検討しましょう。
そしておむつは品質の高いものを選ぶことをおすすめします。
また、利用者が快適に過ごせるよう、サイズはしっかりと確認するようにしましょう。通気性や吸収力などもポイントです。長時間つけることもある大人用紙おむつは肌への刺激やムレの原因ともなります。しばらく交換できなくても利用者のストレスにならないものを選びたいですね。
また、介護度が重度の方にはテープタイプの紙おむつが、軽度の方にはパンツタイプの紙おむつが適しています。その方の身体状況や介護度に応じても紙おむつを選ぶようにしましょう。
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紙おむつを減らす介護
とある特養では排泄ケアの向上に取り組んだ結果、おむつ代を年200万円も減らすことに成功しました。
こちらの特養ではまず、食事を見直しました。利用者と職員は一緒に食事をとります。食欲がわかないミキサー食や刻み食を廃止にし、健康な人と同じようなかんで食べるメニューに移行しました。
もちろん、しっかりかんで食べるために口腔ケアもおこないます。それから姿勢も見直されました。正しい姿勢で食べることが誤嚥を防ぐという考えなのでしょう。姿勢を正すために手作りのクッションを作りました。
おむつの当て方も重要だということに気づき、理学療法士によるおしりまわり研修をスタッフ全員が受講するなどケアの向上に力を注ぎました。
利用者是認の尿便量や形状、排便排尿間隔まで把握し、それぞれの人にあったおむつの当て方が適切かどうかまで確認されました。そして、リハビリパンツをやめ、ホルダーパンツと個々の尿量に適したパッドに移行し、トイレやポータブルトイレに誘導するようにしたのです。
また、全スタッフがリハビリパンツとパッドを体験することでおむつの不快感を身をもって知りました。そのため、利用者に対して「おむつだから大丈夫ですよ」と声をかけることは誰もしなくなったということです。
その他数々の取り組みの結果、利用者のトイレに対する不安は軽減されたそうです。そしてトイレのことを気にせず積極的に旅行に行ったり家族と出かける人も増えました。
利用者だけではなくスタッフのシーツ交換や洗濯、身体の清拭といった作業も減り、腰痛を訴える職員も少なくなったということです。
おむつかぶれの予防と対処方法
おむつをしている方は尿によってかぶれてしまうことがあります。人によってはそれが褥瘡に繋がることもありますので、十分注意しなければなりません。
おむつかぶれを予防する方法、対処の方法についてご紹介していきます。
おむつかぶれの予防方法
おむつかぶれは尿が長時間肌に触れることによって起きるものです。皮膚は弱酸性に対して尿は状況によってアルカリ性や、酸性の時もありますので、PH値が合わず肌が負けてしまうのです。
そのため、こまめなおむつ交換、おむつ交換の際にはお湯などで洗浄をおこない清潔に保つなど長時間尿が皮膚に当たらないようにしましょう。
おむつかぶれが起きてしまったら
おむつかぶれが起きてしまったら、その程度にもよりますが、薬などでかぶれの部分を保護しつつ、必要に応じてガーゼなどで皮膚と尿が触れないようにしましょう。
油性の水分をはじくような保護材がありますので、それを使用すると良いです。
また、乾燥もおむつかぶれ対策には有効な方法です。洗浄をした後には乾いたタオルで水分を取ったり、ドライヤーで乾燥を行うことも大切なことだといえます。
おむつかぶれは最初は発赤が出来て、徐々に色が黒く変化していきますので、発赤の時点で予防をおこなうことが大切になります。
寝たきりの方は特に注意する
寝たきりの場合は、皮膚が長時間同じところに圧がかかって弱くなっている可能性があります。そのため、乾燥や薬を塗布するのも大切ですが、寝返りの介助をしっかりと行い、長時間同じところに圧がかからないように対処しておきましょう。
必要に応じて、マットレスを除圧式のマットレスに交換をするなど対処を行うようにしましょう。
また、おむつかぶれは一度起きてしまいますと、なかなか治りにくい特性があります。日ごろから皮膚の状態をチェックしておき、皮膚に変化がないか、傷が出来ていないか、皮膚がかぶれているところがないのかなどを確認しておきましょう。
老人ホームはおむつが無料?
老人ホームではおむつを使用している方が非常に多いのですが、おむつ料金はどのようになっているのでしょうか?施設によっておむつの取り扱いが違いますので、詳しく説明をしていきます。
有料老人ホームはおむつ代自己負担
有料老人ホームに関してはおむつ代は自己負担をしなくてはいけません。そのため、施設のおむつを使用しても良いのですが、高い場合は自分で持ち込んだおむつを使用して料金を抑えても良いかと思います。
施設によってはおむつの持ち込みを禁止しているところがありますので、確認をしておきましょう。
また、有料老人ホーム以外ではデイサービスやグループホーム、ケアハウスなどもおむつ代は自己負担になりますので、注意が必要になります。
自己負担なしの施設は限られている
おむつ代の自己負担が無い施設としては、特別養護老人ホーム、老人保健施設、ショートステイなどが代表的なものになります。
ここではおむつ代が一切かかりませんので、お得に生活を送ることができるといえます。
これらの施設では常時おむつが必要な方が過ごされているということで、おむつ代の自己負担は一切かかりませんが、こういった考えからいくと、有料老人ホームも後々はおむつ代の自己負担がなくなる可能性があります。
有料老人ホームでのおむつ代について
有料老人ホームのおむつ代はどれぐらいになるのでしょうか?
おむつは小さいタイプで1枚あたり20円前後、大きなカバータイプで1枚あたり80円前後になります。これはおむつの種類によっても違いますので、あくまでも目安として考えておいてください。
1日のおむつを替える回数としては、日中は4回から5回、夜間は2回から3回ほどになりますので、1日あたり6回から8回です。
小さなタイプのおむつだけ変えたとして120円から160円前後になり、大きなカバータイプのおむつは1日1回変えるとして1日で200円から240円ぐらいになります。
1か月は30日として、7000円前後になるといえます。
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施設を効率よく探すには?
家族がおむつや排泄のケアなどすべて対応するのはとても大変なことです。特に1人の人がすべてをやろうと思うと大きな負担になります。家族のことを大切に考えるなら老人ホーム入居という選択肢についても考えてみる必要がありそうです。こちらから無料相談できます。ご家族にとって一番最適なプランをプロが提案してくれるのでまずは相談してみるのがいいかもしれません。
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