終末期医療におけるホスピスの役割
記事公開日:2015/08/27、 最終更新日:2018/07/24
ホスピスとはなんですか?
世界的に平均寿命が高くなり、高齢化が進んでいます。その中でターミナルケアという考え方も一般的になってきました。ホスピスとはターミナルケアを行うための施設のことです。
元々、ホスピスとは中世ヨーロッパで旅の巡礼者を宿泊させていた小さな教会のことをいいました。
旅人が病気になったり、健康上の不調で旅に出ることができなくなったらそのままその教会にとどまりケアや看病を行いました。
そのことから看護収容施設全般をホスピスと呼ぶようになり、現在はターミナルケアに特化した施設を特にホスピスと呼ぶようになりました。
献身的な歓待のことを「ホスピタリティ」といったり、病院のことを「ホスピタル」と呼ぶのも語源はこの「ホスピス」です。
現代のホスピス
現在、ホスピスと呼ばれている施設では主に末期がんの患者に対して緩和医療や終末期医療を行っています。
余命宣告を受けた患者に対して最期の時間をできるだけ快適に過ごしてもらい、尊厳に満ちた死を迎えてもらうのがホスピスの役割です。
治療の際には抗癌剤による治療は行いません。麻酔を使って痛みのコントロールと精神的、社会的な援助がメインとなります。
そして、死を迎えるまでに生きていることの意味を見出してもらうためのケアをスタッフが行っていきます。患者さん本人だけではなく家族など周りの人に対するケアもホスピスの役割です。
ホスピスの魅力
ホスピスの魅力はなんといっても終末期医療に特化しており、医者やナース、スタッフの数が充実していることです。患者さん一人ひとりに対するケアが手厚く、きめ細かな看護を期待することができます。
普通の病院では検査や治療がメインとなりますが、ホスピスでは症状の改善ではなく、痛みや身体のだるさ、辛さといったものを減らすことを優先的に考えます。
治療や検査を一切行わないわけではありませんが、病院側から押し付けたり積極的にすすめたりすることはありません。
もし患者さんからの希望があればそれについて家族と医師とで十分話し合った上で決定されます。
ホスピスでの自由な暮らし
ホスピスではその人らしい最期を送れるように、個人を尊重します。生活習慣も大切にしてもらえるので自宅に近い生活を送ることができます。
集団生活的な場面も当然ありますが、基本的には自由です。一般の病院に比べると制限が少ないと感じるでしょう。
また、ストレスを感じるようなことも極力排除されます。病室はほとんどが個室となっており、家族と患者さんがプライバシーを守ってゆったりと落ち着くことができるつくりになっています。
また、家族が泊まれる部屋や料理ができるキッチン、ゆったり会話を楽しむスペースなどを用意しているホスピスも多いようです。
代表的なホスピス
日本で一番最初にできたホスピスとして有名なのが大阪の淀川キリスト教病院です。キリスト教に基づいて作られた病院で1973年からホスピスケアを行っています。
また、福岡にある社会医療法人栄光会の栄光病院も同じくキリスト教に基づくホスピスケアを行う病院として全国的に有名です。医師や看護師、ソーシャルワーカーや医学療法士、作業療法士などのスタッフが充実しているのはもちろん、音楽療法士や歯科衛生士、栄養士、チャプレン(牧師)やボランティアスタッフが連携して家族や患者さんへのケアに取り組んでいます。
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