新型老健とは?
記事公開日:2015/11/13、 最終更新日:2018/12/25
目次
新型老健とはこんなところ
新型老健とは2013年度で4000軒近く出来ているまだまだ新しい基準の介護施設です。今後はさらに増加してくることが予想されており、従来型の老健との差別化も大きくなっています。
そんな新型老健はどのような施設基準があるのでしょうか。
①夜間の看護師配置が義務付けられている
新型老健では医療的な部分を強化しており、従来の老健に比べても重度の医療処置が必要な人でも受け入れが可能だとされています。
特に常時医療処置が必要な気管切開をしている方、人工呼吸をしている方なども随時受け入れができるようにと義務づけられています。
その象徴的なものとしては、夜間帯の看護師の配置を決めているということです。夜間帯に看護師を手厚く配置することによって、24時間の看護が必要な方でも受け入れをすることができます。
②在宅復帰を目的とした施設
従来の老健で問題となっているのが、在宅復帰率です。もともと老健とは病院と自宅を繋ぐものとなっていますが、現実問題的にそれは可能ではなく、老健に長期にわたって入所している人もいます。
そのため、新型老健では在宅復帰を強化したシステムになっています。3か月サイクルで在宅にもどれるのか判定を行っていくことが義務付けられており、在宅復帰率が悪くなってしまいますと、それだけ減算になるシステムをとっています。
③医師の配置基準について
新型老健はもともと、今後廃止される予定の介護療養型医療施設の代わりにできるものです。介護療養型医療施設では医師が100名の高齢者に対して3名配置されることが基準でしたが、新型老健では1名の配置でよくなりました。これは、看護師を多く配置するのでそこまで医師の手がかからないようになるから、また、施設側の人件費に配慮したものとされています。
しかし、実際問題として医師を減らすとそれだけ1名の医師に負担がかかってくるのが、問題視されており、目の行き届かない診療になるのではと懸念されています。
「新型老健」として注目の介護療養型老人保健施設
介護療養型医療施設の廃止案を受け、2008年に厚生労働省が新たな転換先として創設したのが介護療養型老人保健施設です。この施設は、介護老人保健施設と介護療養型医療施設の中間的な位置付けがなされています。医療や看護に重点を置いたサービスを行なっており、胃ろうや痰の吸引等、医療的なケアが必要な重度の利用者を受け入れる施設としての役割が期待されています。特別養護老人ホームや従来の介護老人保健施設では、血糖値の管理や床ズレの治療等の対応が難しい為、入所を断られてしまう事があります。そのような場合は、近くに介護療養型老人保健施設がないか探してみましょう。
介護老人保険施設との違いは?
次に、従来の介護老人保健施設とどのような点が異なっているのか見てみましょう。医療スタッフの配置等は従来型の老健と比較して大きな差はありません。設備等の基準に若干の違いがありますが、これは新型老健へ転換を進める為に設備等の基準が緩和されているためです。
しかし、新型老健には従来型老健と決定的に違う点があります。それは、新型老健が医療的なケアを必要としている人を受け入れる為の施設であるという点です。新型老健は、夜間の看護師の配置を義務付ける事や、医療機関からの受け入れや医療的なケアが必要な方を規定数受け入れる事が条件となっています。この為、従来型老健よりも気管切開や血糖値管理が難しい方、ターミナル期などの、より医療的な管理が必要な人の為の施設になっている点が異なっていると言えます。一方、従来型の老健では、在宅復帰の為の施設としての役割が強く期待されています。施設によっては3ヶ月で退所しなければならない場合もあります。
これから先「新型老健」はどうなるの?
介護療養型老人保健施設は今後どのようになっていくのでしょうか。現状の対応では、介護療養型医療施設を平成29年度までに廃止する事にしています。しかし、多くの事業者は新型老健への転換により大幅な減収となる事を危惧して対応に慎重になっています。現時点で介護療養型医療施設の病床数が約7万床ある事からも転換が進んでいない事が分かるでしょう。
更に、平成27年の介護保険改正では、療養機能強化型の介護療養型医療施設が新たに認可されました。これにより、必ずしも新型老健へ転換しなくても良い事となり、事業者の間でも対応が分かれています。
このように廃止が決まった介護療養型医療施設の転換先として創設された新型老健ですが、多くの事業者の間では新型老健への疑問の声も挙がっています。しかし、医療的なニーズのある利用者を受け入れている点は評価されるべきでしょう。介護療養型老人保健施設に対する今後の対応については、これからも注意深く見守る必要があります。
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老健は在宅復帰を目的としている施設なので長期的に住み続けることはできません。在宅に戻るのも難しいという場合には入れる施設を見つけてもらえるプロに相談してみましょう。
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