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病院から在宅へ変化する医療

記事公開日:2015/11/18、 最終更新日:2019/05/08


病院から在宅へ変化する医療

病院から在宅へ変化する医療

昔の日本は自宅で治療を受けたり、最期を迎えるのが当たり前でした。しかし医療の発展に伴い治療は病院で受け、施設や病院で最期を迎えることが当たり前になりました。
 

①変化していく在宅医療

高度な技術をもつ病院で治療が受けられるにも関わらず、最近は在宅医療が充実してきたことで在宅での療養を選択する方も増えてきました。
実は超高齢化社会となり、近い将来日本中の病院のベッドが死を待つ患者でいっぱいになり、急性疾患で治療や手術が必要な患者が入院できなくなる時代が来ると言われています。特に、高齢になると病気をしやすくなります。入院して治療ができないと悪化することも十分あり得ます。
そんな事態を防ぐために、国が行ったのが地域連携の充実です。入院が必要な急性期は病院、慢性期は診療所や在宅で治療できるよう在宅医療を発展させることで入院期間を短縮しても治療を継続できるようになりました。今では緊急時の対応を整えながら、訪問看護で傷の処置、点滴、経管栄養や胃ろう、排泄の処置などさまざまな医療行為を在宅で行えるようになりました。
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②在宅療養を選ぶとき

もしも、治療中に医師から自宅で治療をしないかと提案されたら、自分はもう長くないのではと思ってしまいませんか?むしろ今の時代はその逆で、自宅で治療できるくらい安定している場合が多いのです。病院側の立場としては入院期間の短縮化のため、できるだけ早期に退院させる必要があるのは事実ですが、退院できない患者を無理やり退院させるという意味ではありません。医療が発展し早期に回復できるようになったのです。
不安があるのは当然だと思います。体の向きを変えて欲しくてもすぐ側に看護師はいないし、気分が悪くても医療機器は家にはありません。そこで求められるのは家族の介護力になります。訪問看護や介護を利用して必要な医療行為を行いながら、家族に介護の方法を伝えて一緒に介護をしていきます。緊急時にはすぐ看護師や医師が対応できる体制も整えます。準備に準備を重ねて在宅療養が始まるのです。
でも、家族の力はどんな治療よりも大きいです。24時間側にいて、痛いところをさする温かい手、常に気にかけてくれる優しい目、そんな家族がいる安心感は病院ではできない治療なのです。

③医療のあるべき姿

今や医療は治療ではなく予防だとも言われています。予防できる環境があるのです。健診や自己管理も予防です。
また後期高齢者医療制度ができてから、70歳以上は1割負担で治療を受けることができます。だからというわけではありませんが、おかしいと思ったら早めの受診を心がけましょう。そして、利用できるサービスを受けて住み慣れた自宅での生活を続けましょう。どれだけ医療が発展しても、家族が側にいることの幸せを感じられるのは、治療できる環境よりも家で過ごせる時間なのかもしれません。

 
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