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栄養士とはどんな役割?

記事公開日:2015/12/01、 最終更新日:2019/03/28


介護施設においての栄養士の役割

特別養護老人ホームや老健、有料老人ホームなどの介護施設では、栄養士が常駐しています。栄養士は入所者および利用者の、栄養管理を行うことが仕事となります。
介護施設においての栄養士の役割とはなにか、ご紹介していきます。

 

栄養士の仕事内容

入院中の患者一人一人に対し栄養計画を作成し、栄養指導を行います。本人や家族の所へ訪問し、直接話をしながら入院中の食事に関する説明や入院前の状態を確認します。また、糖尿病や腎不全で入院した患者さんについては、入院中に食事に関する勉強も行っていただくことがあります。

その際には栄養士が食事についての説明や栄養ケアを行います。必要に応じて、退院前にも再度指導を行うことがあります。

NSTはサポートチーム

NSTとはNutrition Support Teamの略称で、病院における栄養サポートチームのことを指しています。医師、看護師、薬剤師、言語聴覚士、栄養士などが職種の壁を越えて一つのチームとなり、栄養のサポートが必要な患者さんに対し治療やアドバイスを行います。

例えば、誤嚥性肺炎で嚥下が上手くいかずに体重が減った患者さんに対して、体重を元に戻すためにはどのように対処するかなどをチームで検討します。この中での栄養士の役割は、食事を飲み込みやすい形態に変更する提案を行ったりと、食事や栄養に関するアドバイスを行います。

入所者・利用者のことを知る必要性

介護施設において、高齢者は様々な病気を複合して抱えています。そのため、その高齢者一人ひとりに合った栄養を提供することが重要となります。また、塩分量やたんぱく質など病気により摂取できる量が変わってくるだけではなく、病態に変化があればその都度献立の変更も必要となります。さらに、栄養士が入所者や利用者の状態を、適宜把握し食事の変更を検討していくことが、高齢者の健康管理で重要なことになります。

 

看護師や介護職との連携が重要

栄養士一人では、入居者の栄養状態や病態を把握することはできません。24時間介護している職員たちから、現状を確認し申し送られ初めて病態の変化を知ることができます。また、病態に応じた食事内容の変更は看護師や医師とのアセスメントの結果決まることから、医療従事者および介護職との連携が重要なことになります。そのため、申し送り事項のみを確認するのではなく、現状がどのような状態なのかと言うことも、日々入所者および利用者のそばに行き確認し、現在の食事のままで良いのかアセスメントを行い、看護師や介護士と共有をしていくことが重要となります。

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嚥下の工夫を学び伝達することも

高齢になると、嚥下状態が悪くなり誤嚥性肺炎を起こすリスクが高くなります。そのため、常食から軟菜食、きざみ食、ミキサー食などそれぞれの嚥下状態に合わせた食事を提供することになります。現在、嚥下困難者用に食事形態などの勉強会がある他、おいしく食べやすい食事としてソフト食など様々な種類の食事が提供できるようになって来ました。そこで、栄養士はどのような食形態を提供することができるのか、またどのレベルまでならその施設では食事を提供出来るのか等日々勉強し、看護師や介護職に提案して献立作成していくことも大切な仕事です。嚥下困難になった時点で食事ができないのではなく、嚥下困難になってもこのような食事なら食べられるかもしれないと言うことを、栄養士から伝授されることで高齢者自身の生きる喜びにもつながっていきます。

管理栄養士が行うことによって診療報酬発生する

上記の栄養指導やNSTは診療報酬の対象となっており、管理栄養士が行うことによって加算が付き、病院の収益につながります。入院中だけでなく、外来の患者さんに関しても、特別食が必要な糖尿病や腎臓病の患者さんに対して食事の指導を行うことがあります。

また、在宅の患者さんについては訪問診療として自宅へ行き食事に関する相談を受けたりする栄養指導を行うことがあります。食事は病気の時でも楽しみの一つであり、生活していく上で大切なことです。管理栄養士の役割は今後ますます重要視されていくでしょう。

栄養士と管理栄養士の違いとは?

「栄養士」と呼ばれる職業は栄養の知識を持ち食事についての指導を行う仕事です。栄養士と管理栄養士では資格の取得方法や業務内容が異なります。詳しく確認しましょう。

 

栄養士を取得するためには

栄養士の資格を取得するには、厚生労働大臣の指定した大学、短大、専門学校などの栄養士養成施設にて専門課程を学び、卒業する必要があります。

大学や短大、専門学校へ入学するための受験資格は通常の進学と同じく高卒以上の資格が必要です。資格取得における試験はなく、卒業と同時に栄養士の資格が取得できます

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管理栄養士を取得するためには

年に一度の国家試験を受験する必要があり、受験するためにも資格が必要です。栄養士の資格取得後に栄養士として勤務し指定年数の実務経験を積むか、大学の管理栄養士過程を卒業するという方法です。

指定年数の実務経験については、2年の専門課程であれば3年、3年であれば2年というように合計5年かかります。管理栄養士の合格率は、大学卒業後に受験した場合は80~90%であるのに対し、実務経験後に受験した場合は8~30%と大きな差があります。卒業後すぐに受験する場合は受験対策を大学で行えますが、実務経験中は働きながらの勉強になるため大きな差が出来てしまうと言われています。

 

仕事内容が異なる

栄養士は学校や病院などの施設で、食事の管理や給食のメニュー作成やスポーツ選手の食事管理、食品メーカーや企業にて食品の開発に関わる仕事などがあります。

そして管理栄養士になると更に専門的な仕事内容が求められるようになり、病院において栄養指導を行う場合には診療報酬の算定にも関わってきます。また、1回300食または1日750食以上の食事を提供する病院あるいは介護老人保健施設施設などにおいては管理栄養士を設置することが義務付けられています。

管理栄養士の仕事においては、栄養士をマネジメントできる知識と専門性が求められます。

施設を効率よく探す方法は?

常勤の栄養士がいる介護施設を探している、食事に力を入れている施設がいい、など食事に関する希望がある場合にもご相談下さい。こちらから無料で相談可能です。
施設内で食事を手作りしている老人ホームや栄養バランスに配慮した食事提供している施設など食事で特色を出している施設も多数あります。見学の際に試食することもできますよ。

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