障害自立支援について
記事公開日:2015/12/04、 最終更新日:2019/02/22
目次
障害者を支援する仕組み
厚生労働省は、障害者福祉について「障害のある人も普通に暮らし、地域の一員としてともに生きる社会作りを目指す」と述べています。このように、障害があってもほかの人と等しく生きるという考えをノーマライゼーションと呼んでいます。政府はノーマライゼーションの考えに基づき、地域社会で共生する社会を実現するため、平成25年から障害者総合支援法と呼ばれる新たな障害者保険福祉対策のための法律を施行しています。今回は、日本で現在行われている障害者福祉について考えてみましょう。
障害者総合支援法とは
平成25年4月1日から障害者総合支援法という新たな障害者福祉を目的とした法律が施行されました。この法律は、既存の障害者自立支援法を一部改定したものとなっています。障害者自立支援法では、障害者が自立した生活を送るための支援が中心となっていましたが、今回の改正では、人権を尊重し尊厳を持った生活を送る支援を総合的に行うとしています。つまり、自立ではなく共生を目的とした支援になったという点が大きな変更点と言えるでしょう。
また、今まで制度の狭間と言われていた難病の方も含められた点も大きな変更点となっています。これにより、支援の幅が拡大し、多くの障害を持った方の支援が行えるようになりました。
具体的な支援の内容とは
では、具体的にはどのような支援があるのでしょうか。大きく分けて2つの支援を行っています。1つ目は自立支援給付です。自立支援給付とは、居住介護やデイサービス、施設入所などの介護を支援する他に、機能訓練や就労支援などを行っています。
2つ目の支援は地域生活支援事業です。これは、市町村で実施している事業で、相談支援や移動支援、福祉用具の給付などの支援を行います。これらのサービスによって障害を持った方でも地域で共生できるように支援しています。
支援を受けるためにすること
実際的な支援を希望する場合、手続きが必要となります。最後に具体的な手続き方法について確認していきましょう。まずは、市町村の窓口で障害者支援区分の申請を行って下さい。障害支援区分とは、80項目の調査によって障害の度合いを6段階に区分するものです。その区分によりサービス等利用計画書を作成し、利用開始となります。利用後は、一定期間毎にモニタリングを行い現在のサービスが適切かどうかを判断します。必要であればサービスや支援の変更が行われます。
このように、障害者であっても共生するための仕組み作りが行われていますが、課題も多く残されています。例えば、うつ病や統合失調症などの精神障害の方への支援です。精神障害がある人たちのケースでは、身体的な障害がある人たちに比べて障害があることが周囲に理解されないことや、適切な支援が受けられていない現状などもあり苦しんでいる人も多くいます。今後は、このような精神障害に苦しむ方への支援のあり方も検討していく必要があるでしょう。
障害自立支援のサービスについて
障害者の自立支援サービスには障害福祉サービスに位置づけられており、介護の支援を受ける場合には「介護給付」となり、訓練等の支援を受ける場合には「訓練等給付」に位置づけられています。
障害者自立支援のサービスの内容とは、どのようなものなのがご紹介します。
①介護給付のサービス内容
障害者自立支援サービスの介護給付は、主に高齢者の介護給付と同じように取り扱われます。在宅での生活が難しくなった場合には、介護保険で入所サービスを利用する、また在宅介護をして通所介護や訪問介護等を利用するなどあります。介護給付を利用する障害者は、40歳以上の介護保険適応年齢に達した時から利用することが可能となります。
②訓練等給付のサービス内容
障害者自立支援サービスの訓練等給付は、主として普通の生活、言わば健康な人と同じように生活を送るための訓練になります。そのため、一定時間仕事を行うことができるように訓練をすることや、公共交通機関を利用して移動することができる等、日常的に生活するうえで必要なスキルを学ぶことになります。
そのため、若年層の訓練が多く社会復帰を目指していくことになります。また、精神疾患などにおいて休職している場合にも適応されることがあり、再度職場で働くことが出来るよう支援していくことになります。
③地域生活支援事業や相談支援事業もある
障害者が一般企業および、学校等において生活をしていくためには様々な難関があり、偏見もあります。そのため、障害者およびその家族にとって、人の目を気にする生活を送らざるを得ない状況になってしまうことも少なくありません。
しかし、このような実態を減らし、日常生活を他の人と同じように暮らしていくためには、地域での受け入れをしっかりと行うことが重要となります。そのためには、地域生活支援事業や相談支援事業において、障害者および家族が安心して生活を送れるよう支援していくことが重要となります。
障害者自立支援のサービスコードの意味について
障害者自立支援には様々なサービスがありますが、一つ一つのサービス、サービス内容、加算などに対してサービスコードというものが付けられています。これは、どういった時に使用するのでしょうか。
特に障害者施設などで働いている方は、是非知っておきたい情報です。
①請求時に使用する
障害者自立支援ではサービスに対してかかった費用の1割(無料の方もいますし、2割、3割の方もいます。)のみを利用者に請求をして残りの部分を国民保健連合会に請求をします。
請求時にサービスコードというものを利用します。
例えば居宅介護では身体日中0.5hのサービスコードは11111です。国保連に送る給付管理票には身体日中0.5hとは書きません、サービスコードで表します。
国保連には毎月多数の事業所から請求が届きますので、業務の効率化をする為に、サービスコードを使用しています。
②サービスコードは医療でも介護でも使用されている
サービスコードは障害者自立支援だけではなく、医療保険、介護保険でも使用されています。使い方は同様であり、国保連に請求する際に使用しています。
医療保険も介護保険も障害者自立支援も基本的な仕組みは同じですので、管理がスムーズにいくようにサービスコードを利用しています。
③具体的な内容について
サービスコードは6ケタで使用されます。
上2ケタはサービスの種類、下4ケタはサービスの内容となっています。
つまり居宅介護の場合のサービスコードの上2ケタは11です。その為、サービスコードが11から始まるものであれば居宅介護だと判断する事が出来ます。
下4ケタはサービスの内容ですので、時間によっても違いますし、減算項目がある場合も同じサービスを利用していてもサービスコードは違います。夜間帯、日勤帯によってもそれぞれサービスコードが違います。しかし、実際使われるサービスコードはある程度絞られてきますので、慣れればサービスコードを見るだけでどんなサービスなのか理解することができます。
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