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大脳皮質基底核変性症とは

記事公開日:2015/12/10、 最終更新日:2018/07/12


大脳皮質基底核変性症とは

大脳皮質基底核変性症とは

大脳皮質基底核変性症は、大脳皮質と大脳基底核の神経細胞に異常がみられる病気で、不随意運動などの錐体外路症状(パーキンソン症状)が出現するため、パーキンソン関連疾患と位置付けられています。

 

大脳皮質と大脳基底核

大脳皮質とは大脳の表面部分を指し、その内部に大脳基底核があります。

・大脳皮質の役割

大脳は中央部分で左右に分かれています。左脳は身体の右側を、右脳は左側をつかさどっています。前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉と言われる部分は大脳にあります。感情を制御したり、手足を動かしたり痛みや刺激を感じ取ったり、記憶を保持したり、視覚や聴覚や言語をつかさどったり、というさまざまな役割があります。

・大脳基底核の役割

大脳基底核はいくつかの部位にわかれています。身体中から得る情報を収束して大脳皮質に送り、また大脳皮質からの指令を身体中に送る役割があります。

 

大脳皮質基底核変性症の症状

・大脳皮質の変性による症状

上記の大脳の役割のうちのいずれかが障害を受けるので、さまざまな症状が出ます。左右の脳のどちらかの変性から始まるので、片側の運動失行がみられます。すなわち、手足の動きがぎこちなくなります。また、物事を順序立てて行えなくなったり、うまく喋れないなどの構音障害、話している内容が意味をなさないなどの言語障害が起こります。左右のどちらかを視界に入っているのに無視する半側空間無視や、認知症の症状もあらわれます。

・大脳基底核の変性による症状

大脳基底核の錐体外路を通る神経が障害されることにより、不随意運動が起こります。すなわち、自分の意思ではなく勝手に体が動いてしまったり、思ったように体が動かせなくなります。気付きやすい症状としては、手の震えや固縮があります。

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診断と治療

パーキンソン関連疾患であり、専門は神経内科です。CTなどの画像診断が有効ですが、初期だと目立った兆候が見られないことがあります。病気が進行すると、脳の左右どちらかが著しく委縮するのがわかります。現段階では根本治療方は無く、症状に対する対処療法になります。進行すると新たにさまざまな症状があらわれるので、定期的に受診する必要があります。国の特定疾患に指定されていますので、難病申請をすると医療費が公費から助成されます。

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