結核という病気
記事公開日:2015/06/15、 最終更新日:2019/02/21
目次
結核はどんな病気か
結核というと、なんだか昔の病気のようなイメージをもってしまいませんか?
結核は昔は不治の病といわれていました。
最近はアニメ映画「風立ちぬ」で主人公の妻がかかっていた病気として注目されました。この時代には治療法がほとんどなかったため、結核にかかった患者は山の冷たい空気のなかでサナトリウムという療養所で安静に過ごすしかありませんでした。
最近では抗生物質が開発されましたので不治の病ではなくなりました。
初期治療に成功すれば半年~一年ほどで完治できます。
主に空気感染し、肺などの呼吸器で発症することがあります。
しかしそこから中枢神経やリンパ組織、泌尿生殖器、骨、関節等にまで感染してしまうこともあります。
放置していれば重篤な症状を引き起こし、死に至る可能性が非常に高くなってしまいます。
こうした状態になった結核患者は激しい肺出血を起こし、喀血します。
結核に対する古いイメージはこういった病態からくるものです。
しかし、最近では治療薬が開発し、検査による早期発見も多いので症状を発症することはほとんどなくなりました。感染した人は潜伏感染が一般的です。
そして潜伏感染の患者の約10分の1ほどが最終的に症状を発症すると言われています。発病した人は約半分が死亡するという病気です。
結核の原因
結核の原因は「結核菌」という細菌です。
結核菌は飛沫感染、空気感染をする力を持っています。感染者の咳やくしゃみなどから感染したり、空気中に漂っている菌から感染してしまう病気です。
結核菌は免疫細胞のマクロファージ内で繁殖します。これが結核という細菌が非常に病原力の高い理由です。
また、現存のBCGワクチンは地域によっては効果が非常に低いことがあります。
結核は昔の病気なのか
結核は昔のような不治の病ではなく、薬で治るものとなりました。
結核が重い病気というのは古いイメージでいまはもう怖い病気ではないと思ってしまっている人もいるかもしれません。
しかし、結核は決して古い病気ではありません。
2004年には慢性活動性の患者が1460万人。890万人の患者が発症し、160万人が死亡しています。
この数字は発展途上国を含めたものですのでこのように大きな数になっています。
途上国だけではなく先進国でも免疫抑制剤を利用している患者からの感染や、エイズの増加、薬物乱用などにより増加傾向と言われています。
ほとんどがアジアやアフリカでの感染ですが、アメリカでは年間25000人の患者が発生しています。
日本では毎年3万人の患者が発生しているそうです。これは一日に80人という数字です。移民が多いわけでもなく、発展途上国でもない日本でこの数字ですから、結核は決して縁のない病気というわけではありません。
患者のうちでは特に高齢者が多く、70歳以上が51.2%。80歳以上は29.7%となっています。
結核の初期症状
結核に特徴的な症状は咳や痰、発熱です。痰は血痰を伴うこともあります。熱は微熱が多いですが、時には高熱となることもあります。
このような症状が見られ、さらに疲労感や体重減少もあるようでしたら結核の危険性が高いです。
早めに医師に相談するようにしてください。
老人ホームで結核が発覚した時の対処方法
結核は昔は非常に怖い病気として知られていましたが、現在では適切な治療方法を行うことによって治療することができる病気になりました。
しかし、高齢者の場合は結核の治療が遅れれば命にかかわる可能性がありますので注意が必要になります。老人ホームで結核が発覚した場合はどのような対策を取るようにするのが良いのでしょうか?
①まずは保健所に届け出る
結核が発覚した場合は、まず迅速に保健所に届け出ることが大切になります。これは義務ですので、もし連絡が遅くなってしまった場合は、相応のペナルティーを受けることになりますので、発覚し次第連絡を取るようにしましょう。
連絡を行えば、保健所からの対処の指示がありますので、それに従って対応をするようにしましょう。
②家族に連絡をする
保健所からの対策方法が提示されれば、家族及び、他の高齢者の家族にも一斉に連絡をしましょう。(恐らくそのような指示が出るはずです)
あらかじめ報告をしておくことによって、万が一結核が広まった場合でも対応をすることができますので、必ず連絡をとるようにしましょう。
③結核は広まる可能性がある
結核は感染力が非常に強いものですので、一人が感染をしたら次々に感染することがあります。そのため、施設で対応をする場合は、隔離対応をすることが多いようです。
隔離をして感染をしないようにすることによって広がりを予防することができます。
マスクの着用はもちろんですが、専門着を着るガウンテクニックが必要です。
また、結核は基本的に空気感染ですので、換気扇はできるだけまわさないよとうにする、職員が媒体者にならないようにして、定期的に受診をして感染していないか検査をするなど非常に手間のかかってしまう対応になってしまいますが、他の高齢者に感染してしまった場合は、死に至る可能性がありますので十分と感染対策をしておくことが必要になります。
普段からマニュアルなどを使っておくとよいでしょう。
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