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認知症評価スケールについて

記事公開日:2015/06/15、 最終更新日:2018/07/25


認知症評価スケールについて

認知症評価スケールとは

認知症評価スケールとはなんのかというと、医療機関等で認知症の有無や程度を調べるための尺度のことです。

スケールにはいくつか種類があります。代表的なのは長谷川式と呼ばれるものやNMスケール、MMSEと呼ばれるものがあります。

 

長谷川式認知症スケール

長谷川式認知症スケールは長谷川和夫が作成した認知症のための検査方法です。検査は10~15分ほどで終了するものです。言語性知能検査で、失語症や難聴などがある場合には検査が困難になり、もっと時間がかかる可能性もあります。

 

検査項目

検査項目は全部で8項目です。

・自己の見当識

年齢を問うものです。

・時間に関する見当識

月、日、曜日、年に関する質問をします

・場所に関する見当識

ここはどこか質問をします。自分がいる場所を認識しているかどうかのチェックです。

・作業記憶

三単語の直後再生や数字の逆唱といったチェックを行います。

・計算

簡単な計算をしてもらいます。また、近時記憶の干渉課題についてチェックします。

・非言語性記銘

5品の視覚的記銘をチェックします。

・前頭葉昨日

野菜語想起というチェック方法です。

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評価方法

これらをチェックして、総合的に判定します。20点以下の場合には認知症の可能性が高いと言われます。

また、認知症が確定している方の場合には20点以上で軽度、11~19点で中度、10点以下で高度と判定されます。

また、テストの結果でどのような認知機能の障がいかも判定されます。どの項目で失点したか記載する必要があります。

 

NMスケール

長谷川式のほか、NMスケールという方法もあります。これは正式名称N式老年者用精神状態尺度というものです。

これは長谷川式が主に記憶力の低下のチェックを行うのに対して日常生活における行動を多角的に観察するスケールです。

NMスケールでは被験者のおよその精神状態を点数化します。検査場所を選ばず、非協力的な被験者や視聴覚障がいのある患者に対しても検査を行うことができる簡易テストです。

このようなメリットがありますが、欠点もあります。

欠点は検査する側の捉え方によって評価がばらついてしまうということです。

また、家族からの情報提供量によっても結果が変わってくることがあります。

 

判定方法

NMスケールの評価項目は全部で5つです。

◯家事・身辺整理

◯関心・意欲・交流

◯会話

◯記銘・記憶

◯見当識

の項目で評価されます。

これらの各項目をさらに7段階に区分して点数をつけます。この点数を合計して認知症の重症度をはかります。

 

MMSE

MMSEはミニメンタルステート検査の略です。

米国のフォルスタイン夫妻が考案した検査方法で、世界で最も有名な認知症のチェック方法です。

MMSEではアルツハイマー型認知症などの疑いがある人に簡便な口頭による質問で検査をします。長谷川式やNMスケールと同じで各質問の点数を合わせて判定します。

記憶力や計算力、言語力、見当識といったものをテストします。

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