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要介護者の服薬に関する問題

記事公開日:2016/01/28、 最終更新日:2018/07/11


要介護者の服薬に関する問題

要介護者の服薬に関する問題

介護には多くの職種が関わり、それぞれがその役割を十分に発揮できるように連携しています。しかし、介護をしていく中で問題となるのが医療行為です。

薬の取り扱いや処置などは医療行為であり、要介護者に関わる機会が多いヘルパーには行うことができません。特に薬は毎日、1日数回飲まなければならない場合が多く、介護者にとっても要介護者にとっても考えておかなければならないことです。

 

①服薬介助の範囲

介護を行う場合、その介護が医療行為なのかそうでないのかによってヘルパーが行えない内容があります。要介護者の多くは内服をしています。要介護者が自分で内服できない場合は介助する必要がありますが、その際ヘルパーに行える範囲は決められています。

ヘルパーが服薬介助として行えるのは、薬剤師によって一包化されたもの、または家族が仕分けしたものに限られ、ヘルパーは服薬管理を行うことはできません。そのため、要介護者が正しく飲み忘れなく内服できていない場合は医療者に相談しなければなりません。

 

②服薬管理の難しさ

病気を抱えていても内服治療を行いながら在宅療養や施設で生活している高齢者は多くいます。そこで問題になるのは内服管理です。認知症をはじめ、認知力や理解力が低下している高齢者の場合、薬を飲むことを忘れてしまったり、自己判断で薬を飲みすぎたり、飲むことをやめてしまうなど、正しく内服することが難しいのです。

在宅療養をしている要介護者の服薬管理は家族に委ねられています。しかし、常に家族が側にいられない家庭は多く、1日数回の服薬管理は困難になります。

また、内服が必要であることを理解できない要介護者の場合は1日数回薬を飲まなければならない状況は負担になります。在宅療養をしている要介護者、介護する家族の両者にとって服薬は大きな問題なのです。

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③正しく服薬するために

要介護者で服薬管理に問題がある場合は、まず担当のケアマネージャーに相談しましょう。ケアマネージャーは主治医と相談し、要介護者の身体状況と家族の生活環境に合わせて薬の内容を内服しやすいように考えます。例えば、朝家族がいるときの1日1回のみの内服で済む薬への変更や薬の一包化をすることが可能です。またお薬カレンダーやアラームの設置など飲み忘れがないように工夫するなどの方法もあります。

薬は病気に対して必要な治療ですが、飲み方を誤ることで効果を得られないばかりか有害となってしまうこともあります。そのため、服薬管理は知識を持った医療者が正しく行う責任があるのです。介護に関わる職種はたくさんありますがそれぞれには行える範囲があることを理解して、家族、医療者、介護者と連携して要介護者を支援していくことが大切です。

 

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