老後の生活資金にリバースモーゲージ制度
記事公開日:2016/02/05、 最終更新日:2018/07/11
老後の生活資金にリバースモーゲージ制度
1981年に東京都武蔵野市が長期生活支援資金貸付(リバースモーゲージ)制度を導入しました。これは、自宅を担保に市が生活費を貸し付けし、死後に自宅を売却して支払いをする制度です。2002年には厚生労働省がリバースモーゲージ制度を全国に拡大し、徐々に利用件数が増加しています。
リバースモーゲージ制度とは
1981年当時は介護保険制度がありませんでした。自分名義の自宅を持ち、自立生活も送れるだけのADLだが、年金支給額が少なく生活資金に困っている方を対象に、武蔵野市が自宅を担保に貸し付け金制度を始めたのがきっかけです。もともと日本では、土地を含め家財を子供に譲るという風習が色濃く残っていますが、核家族化が進み、子供たちも独自に自宅を購入していると、親が住まなくなった持ち家は空き家になるか処分することになります。
しかし生前に持ち家を処分して生活資金を捻出するとなると、住む家を失うほかさまざまな不利益が生じるため、自宅に住みながら家を担保にする制度が生まれました。
2003年からは厚生労働省が貸付金を補助する制度ができて全国的に広がっています。現在では、旭化成やトヨタホームなどの民間企業も、自社の一戸建て住宅購入者に対して独自の貸付制度を取っているところがあります。
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リバースモーゲージ制度の問題点
画期的な制度ではありますが、いくつかの問題点もあります。自宅というのは不動産なので、不動産価値の下落や金利に左右される物件です。もし10年後に物価が跳ね上がっていたとしたら、不動産価値では賄えないほどの生活資金が必要になるかもしれません。
また、集合住宅には制度が利用できません。一戸建て住宅であれば更地にして売却可能なので制度の活用ができます。しかし、マンションなどの集合住宅は土地の所有権ではないので更地にできず、またマンションが古くなれば資産価値が下落するためです。また、制度利用者が思った以上に長生きした場合は、貸付額が自宅の売却額を超えてしまうことも考えられます。
さらに、リバースモーゲージ制度の利用に、推定相続人である子供たちが拒否を唱えると、この制度は利用できません。
今度の課題と展望
リバースモーゲージ制度には、大きく二つの不確定要素があると言えます。ひとつは不動産価値で、もう一つは寿命です。流動的な不動産価値を一定に保つこと、また長寿の場合にも対応できるようなシステムを構築することが課題となっています。
欧米のリバースモーゲージ制度を参考にすれば、リバースモーゲージに保険制度を導入することが今後の展望に繋がるでしょう。
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