高齢者の医療費窓口負担が引き上げ
記事公開日:2015/06/19、 最終更新日:2018/07/25
経済力に応じた医療費負担へ
政府は高齢者に対し、経済力に応じた医療費の窓口負担を求める方針を発表しました。
また、薬の価格に関しても毎年見直していくことを視野にいれて検討しているとのことです。
これに加えて所得の高い高齢者には基礎年金の半額分である国庫負担分の支給を停止することも検討しているとのことです。
どうして窓口負担が上がるの?
患者が自分で支払う医療費は自己負担額が決まっていて、のこりは医療保険から払われます。
自己負担額は小学生から69歳が3割で70~74歳は2割、75歳以上は1割となっています。
高齢者は通院することも多くなるので医療費の負担を軽減するため、窓口負担が低くなっています。
このなかで、70~74歳の窓口負担は2008年から2割になる予定でした。しかし、1割に据え置かれたままとなっていました。そのために毎年約200億円の税金が割かれ、この6年で総額1兆1600億円にも登っているということで見直しが踏み切られました。
医療費自己負担額の歴史
高齢者の窓口負担は1960年代の国民皆保険制度がスタートした当時は3割や5割となっていました。
高度経済成長期には景気もよかったということで70歳以上の医療費無料化がとられ、高齢者の医療費負担を減らそうという方向になりました。
しかし、その結果、各地の病院は高齢者にとってのサロンのような状態になってしまい、過剰な受診が増えることとなりました。
高齢者の医療費無料化は83年には廃止されます。2001年から1割の定率負担が導入され、その後現役並に所得のある高齢者に関しては2割、06年には3割にまで引き上げられました。
2014年4月から、新たに70歳になった人には順次2割負担となりました。
医療費はどれくらいかかる?
高齢者ほど病院に行くことが多いのは事実ですが、実際のところ、どれくらい医療費はかかるものなのでしょうか。
負担額が若い世代よりも少ないのでそんなにかからないのではないかという気もします。
厚生労働省の統計調査によると、65歳以上の国民一人あたりの医療費は年間で70万円ほどです。
しかし、健康保険や国民健康保険といった公的保険に74歳まで加入していますので当然医療費はこの3割の負担となります。
そして75歳以上になると後期高齢者医療制度という制度に切り替わります。この制度が一般で1割負担、現役並所得の人で3割負担となっているものです。
また、後期高齢者医療制度とは別に高額療養費制度というものがあります。
これは月の上限金額を超えたらそれ以上の医療費はかからないというものです。
公的保険によっては3割や1割負担の金額も一年分すべて合算して一定の上限金額を超えていたらそれ以上の額は国から還付されます。
この上限額も高齢になるにつれて低く設定されています。
70歳以上の一般の所得区分の方で入院したとしても上限は4万4,400円です。これ以上の医療費はかからないというわけです。
もちろん、入院に際しては医療費だけではなく交通費やベッド代などがかかります。こういった費用は自己負担で自分の貯蓄から賄う必要があります。
高齢者の窓口負担が引き上げられることが痛手になる人もいるかもしれませんが、このことを見越して貯蓄の計画をたてること、病院のお世話にならないような健康な体づくりをしていくことが大事と言えます。
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