人工肛門とは
記事公開日:2015/06/22、 最終更新日:2018/07/25
人工肛門ってどんな仕組み?
人工肛門は別名ストーマとも言われます。お腹に手術をして穴をあけ、腸を表面に出してそこから尿を出したり便を排泄することをいいます。
人工肛門になる原因は人によって様々ですが、大腸がんなどになると肛門から排便できなくなるため、人工肛門にする必要があります。
人工肛門では溜めるということができなくなりますので便は絶えず排泄されることになります。排泄された便はパウチという袋で収容されます。
ニオイが大変なことになるのではないかと思われるかもしれませんが、最近のパウチは優秀なのでニオイや内容物が漏れることはほとんどありません。
分類
人工肛門にも様々な分類があります。
例えば、一時的人工肛門といって時期がくれば元の状態に戻せる場合があります。腸閉塞や炎症性腸疾患、先天性腸疾患といった病気の場合の治療としてこのような人工肛門をつくります。
肛門がきちんと機能するようになったら腸をまたお腹の中にもどします。
永久的人工肛門もあります。直腸がんや肛門がんといった病気の場合には肛門を切除してしまうため、永久的人工肛門となるのです。
痛くないの?
腸の出口がむき出しになっていて、痛くないのか心配になります。
しかし、ストーマには痛みを感じる神経がないので、触っても痛みを感じることはありません。また、粘膜は常に粘液や腸液が分泌されているために乾くこともありません。
また、お風呂に入った時にお湯が人工肛門からお腹の中に入ってしまうのではないかと心配になりますが、人工肛門は内側から外に向かって常に圧力がかかっているので入る心配はありません。
どうやって日常生活を送るの?
人工肛門になっても排便習慣が変わることと装具をつけていないといけないこと以外はこれまでと同じ生活を送ることができます。
家庭のお風呂や温泉に入っても問題はありません。洗腸法を行っていれば便が出ることもないので公衆浴場でも問題はないのです。
また、食事も以前と同じようにとることができます。
ただし、消化しにくい食品に関しては注意が必要です。人工肛門の出口を塞いでしまうことがあります。
消化しにくい食物はとうもろこしや果物の種、ニラ、もやし、ピーナッツ、こんにゃくやワカメ、昆布などです。
また、食事の際にはガスの出やすい食べ方を避けたほうがいいです。
箸でかきこむように食べたり、瓶ごとラッパ飲みしたり、ストローで飲むなどの飲み方、食べ方は避けるように習慣づけるのがいいでしょう。
スポーツも可能です。ただし、柔道やレスリングといった身体を激しくぶつけるようなスポーツは危険です。また、腹筋やスクワットといった腹圧を強くかける運動も避けることをおすすめします。
人工肛門はどうしても嫌だという人も
一時的人工肛門ならまだしも永久的人工肛門には抵抗を感じる人は当然いるでしょう。
最近は肛門を残す手術法も工夫がされてきています。
肛門括約筋のうち、腸管にちかい内肛門括約筋を切除し、大腸と肛門を縫い合わせる手術で、外側の外肛門括約筋は残されるため、手術をしても自分で排便をコントロール可能です。
しかし、肛門括約筋の一部が失われるため肛門の機能は低下します。知らないうちに便やガスが漏れてしまう可能性があります。
どうしても人工肛門が嫌だという場合にはこのような手術を行っている医療機関を探す必要があります。また、セカンドオピニオンを得て、デメリットやメリットについてよく確認をとることをおすすめします。
施設を効率よく探すには?
人工肛門・ストーマの対応が必要な方の老人ホーム探しはこちらから無料で相談することができます。その他医療行為が必要な方もお伝え下さい。看護師が常勤している、医療行為に対応できる老人ホームを紹介してもらえます。
人気記事
老人ホーム探しはおまかせください
お住まい相談員がピッタリの老人ホームをご提案
09:00~18:00
(年中無休)
老人ホーム探しは、わたしたちにおまかせください!
相談無料!
全国対応!
相談無料!
全国対応!