老人ホームにおける車いす介助
記事公開日:2016/03/14、 最終更新日:2019/02/08
目次
老人ホームにおける車いす介助
歩行状態が悪いなど移動が困難な場合には、車いすの介助が必要になります。車いすの介助にあたりどのような事に注意する必要があるのでしょうか。
車いすの使用で気を付けること
車いすはさまざまな種類があり、自走式や介助式、肘置きが上がるものやリクライニングできるものなどがあります。サイズも選ぶことができます。そのなかからできるだけその方に合ったものを選ぶようにしましょう。
車いすは移動手段のためのものであり長時間の座位で身体に負担がかからないように注意しましょう。過度な使用は身体能力の低下や意欲低下にもつながりますので、状況に合わせて使用しましょう。使用する前は、ブレーキやタイヤの空気など安全確認を必ず行いましょう。
移動する際の注意点
移動をする際は廊下の壁などにぶつからないように、手を膝の上においてもらうように声掛けをして十分に注意します。トイレや浴室など狭い場所は特に気を付けて介助を行いましょう。フットレスから足が落ちていないかも注意しましょう。認知症の方の車いすの介助では、声掛けしていても急に手を伸ばしたり、フットレスから足を下ろしたり、何かを拾おうと前のめりになったりと大変危険になります。
十分な注意が必要とされます。段差のある場所ではガタンと衝撃が起きないように、ゆっくりとひとつひとつの動作に声掛けをしながら行うようにしましょう。
移乗する際の注意点
ベッドから車いす、車いすからトイレなどの移乗の際は転倒に十分注意して行います。ブレーキもしっかりかけます。自力で移ることが可能な場合は、身体機能の低下を防ぐためにも自分で移っていただき、見守りながら必要な部分だけを介助します。1人での介助が難しいと感じたら他の職員を呼び安全に行いましょう。
高齢者はどこかに接触して皮膚剥離をおこしやすいため十分注意が必要です。本人が不安にならないようにしっかりとわかるように声掛けをしながら、協力していただくようにしましょう。決して乱暴に行わずゆっくりと安全に行いましょう。
車いすになるレベルはどこからなのか?
車いすは主に歩行ができない人に対して使わられるものですが、多少歩行ができる人でも車いすを使っている場合があります。
どのレベルの身体状態の方であれば歩行を行うことができるのでしょうか?
①外のみ車いすの方もいる
外を歩ていると元気そうなのに車いすで移動をしている人がいます。こういった方をみると本当に車いすが必要なのかと疑問に思う場合もありますが、そういった人は自宅では外しているという人が多いです。
自宅では手すりや摑まるところも多く、外に比べても段差も少ないです。
しかし、外では段差が多く、手すりも少ない、人も多いという理由で転倒する危険性が高いので車いすを使用しています。
また、外出時などは長時間経っていることが苦痛、すぐに休めるところが無いという理由から車いすを使用している方もいます。
②介護保険でいうと要介護3以上
認知症が無い方ですと、常時車いすを使用している人は要介護3以上になりやすいです。認知症の場合は自分で歩いていても要介護3以上でることがあります。
車いす生活ですと、一人で生活することが難しく、介護の手間が必要になってきますので介護度は上がる傾向にあります。
③安易に車いすを導入すると危険な可能性もある
歩行が不安定、転倒の危険性が高くなったからといって車いすを使用している人も多いですが、安易に車いすを導入するのは事故につながる可能性がありますので、車いすを導入するときは検討をすることが大切です。
特に認知症の方に対しては車いすは危険であることがあります。立ち上がり時の転倒リスクです。車いすは動くものですので、ブレーキをかけ忘れて立ち上がり、そのまま座って車いすが動き転倒ということもあります。
また、自分でどこかに移動をしてしまって転倒ということもありますので注意しましょう。
行動範囲が広がるということはそれだけ、事故のリスクが高いですので、導入するのであれば立ち上がれば自動的にブレーキがかかるもの、自分では操作ができない介助式の車いすにすることをお勧めします。
車いすの方を移動介助する際のポイント
車いすの方を移動介助するのは簡単なようで、とても細やかな注意や配慮のいるものです。
ただ車いすを押して移動するだけでは、利用者の不安や恐怖心を大きくしてしまいます。注意を怠ることは大きな事故やケガにもつながるので色々な点に注意し、利用者への心遣いも忘れず慎重に行うことが大切です。
介助する際のポイント
使用する車いすの安全確認
まずこれから使用しようとする車いすが安全であるか、不備はないかを確認します。
タイヤはパンクしていないか、座椅子部分はひずみがないか、ストッパーはきちんときくか、しっかりと折りたたむことができるか、など細かくチェックしてから利用者の方に乗っていただきます。
利用者への声かけ
利用者は車いすがどのように移動していくのかわからないのでとても不安です。また座っている者の視界は立っている者よりも狭く色々なものに対し恐怖を感じます。このような不安や恐怖心を少しでも和らげるため、利用者への声かけはとても重要です。「右に曲がりますよ」「左に曲がりますよ」などと声かけをすることで利用者は次の進行を予測できとても安心できます。また移動スピードなども利用者にとって早すぎないか、座位が苦しくないかなどの細やかな声かけをすることで利用者は介助者を信頼し安心することができるのです。介助者もまた声かけをしながら利用者の様子を観察し体調や精神状態を察知することが大切です。
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事故や怪我の防止
車いすの機能、性能を正確に理解し、利用者の安全を第一に考え介助します。
・段差の移動は、上りは正面から下りは後ろ向きに行う。
・斜面の移動も同様に上りは正面から下りは後ろ向きに行う。
・方向転換はバランスを崩さないようゆっくりと行う。
・車いすから離れる時や手を離す時は必ずストッパーをかけ車いすが動かないことを確認する。
・移動中、利用者の手足が障害物にぶつからないかを注意する。
など基本的な介助方法をしっかりと取得し、周りの環境とその場の状況に応じた適切な介助をすることが事故を防ぐことになります。
施設を効率よく探すには?
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完全バリアフリーで車椅子が通れる余裕のある広さのお部屋をご紹介可能です。入居前に見学に行けるので実際に確認することもできるから安心ですね。
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