老人ホームでの事故に関する対策
記事公開日:2016/03/18、 最終更新日:2019/02/21
老人ホームでの事故に関する対策
高齢者の骨折は、若い世代の骨折とは違い、それが原因で寝たきりになる可能性があるほど重大なことです。しかし、自宅や施設など高齢者が生活する場には骨折を招く要因がたくさんあります。
そのため、施設では入居者の生活の質を維持し、安全に過ごすための環境づくりなどの対策が行われています。
①生活の質の低下
加齢に伴い筋力が低下することで、骨を支持することができないために骨折しやすくなります。また、ホルモンの分泌低下により、骨代謝が正常に働かないため、骨が強度を失いもろくなったり、骨折した場合の骨の修復にも時間がかかるようになります。そのため、骨折が原因で日常生活動作が十分にできなくなり、自分らしい生活が制限されてしまうのです。
足の骨折でギプス固定を行っていて、しばらく動かしたりすることができず、固定が外れたときにはあまりにも筋力が落ちていることを身をもって経験したことがある方もいると思います。いくら片足が健康であっても、身体の一部が不自由になると、さまざまな動作に制限ができ、介助なしでは生活が難しくなることもあります。
若い世代であれば、その後の回復も早くリハビリにより日常生活を取り戻すこともできます。しかし、高齢者の場合は回復に時間がかかり、最悪の場合はある程度のところまでしか回復しないということもあるのです。
②施設入居中の骨折
高齢者の生活の場が在宅である場合、万が一転倒や転落により骨折してしまっても、基本的には自己の過失になります。しかし、施設での転倒、転落の場合は医療費の負担など利用者側と施設側のどちらが責任を持つのでしょうか。
施設に入所する際、施設内での生活や利用料金などさまざまな事項に関して書類などを通して説明を受け、それに同意して契約を結ぶと思います。その中に事故に関する内容も含まれているため、しっかりと理解しておく必要があります。
ほとんどの場合は、職員が予測不可能な状況や明らかな利用者側の過失でない限り、安全配慮義務を怠った施設側の責任になります。万が一、治療費が発生するような事故が起きた場合は、その施設の担当者に相談し対応してもらいましょう。
③安全な環境調節
下肢の筋力が低下する高齢者は、どうしても転倒、転落を起こしやすくなります。また、内服している薬の副作用でふらつきを起こしたり、段差や照明など室内の環境も転倒、転落の原因になります。
また、自宅と違い施設の多くは床がコンクリートでつくられており、クッション性がないため少しの衝撃でも骨折しやすい骨粗しょう症などでは、少しの衝撃でも骨折を招きやすいため、注意しなくてはなりません。
高齢者が利用する施設では、そのような原因による事故の対策が行われています。昔の施設では事故を起こさないように、歩行が自立している方を車椅子に乗せたり、ベッドに拘束する方法が日常的に行われていました。しかし、使える機能を使わず拘束してしまうと、生活の質が低下し身体機能の悪化につながるだけではなく、高齢者の尊厳を奪い人権擁護の観点からも問題があることから、現在では医師の許可なく、また必要時以外の拘束は禁止され、環境を調節する方法が取られています。
施設内をバリアフリーにして手すりを取り付けたり、床の素材は滑りにくいものを使用し、日中・夜間共に高齢者が見やすい明るさに保つなど施設に入所対象者に合わせた事故防止対策をすることで、利用者にとって安全で過ごしやすい環境づくりが行われているのです。
リスクと本人の自由は反比例
高齢になれば、転倒転落や誤嚥のリスクはつきものです。事故を回避することを優先するか、本人が食べたいものを食べて歩きたいように歩きくか、どちらを優先させるかは家族次第です。
アンケートを取ってみると「自分だったら事故が起きても自由に動きたい」と答える子ども世代が、自分の親のことになると「多少不自由でも事故のリスクを回避したい」という答えが多いのも事実です。自分だったらどうか、家族だったらどうするかを、常日頃から相談しておきましょう。
施設を効率よく探すには?
老人ホームに入るからには安心して生活できるところを見つけたいですね。中には致し方ない事故も発生するかもしれませんが、できるだけリスクに気を配ってくれる安心できる老人ホームを探したいという場合にはこちらから無料で相談可能です。
老人ホームに詳しいプロが信頼できるスタッフが多数いる老人ホームをご紹介可能です。納得のできるまで説明をしますのでなんでもご相談下さい。
人気記事
老人ホーム探しはおまかせください
お住まい相談員がピッタリの老人ホームをご提案
09:00~18:00
(年中無休)
老人ホーム探しは、わたしたちにおまかせください!
相談無料!
全国対応!
相談無料!
全国対応!