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自立支援の介護とは

記事公開日:2015/06/22、 最終更新日:2019/03/14


自立支援の介護とは

これからの介護は自立支援の介護だとか、自立を目指した介護だとかいった言葉をよく耳にすると思います。

自立支援とは一体なんのことかといいますと、その言葉通り、介護に頼らず身体的にも精神的にも自立してもらうためのサポートのことをいいます。

これから日本をはじめ世界各国でも高齢化がますます進んでいきます。介護のための費用を減らすためにも過度な介護をする社会ではなく、高齢者が出来る限り自分のことは自分でしていける社会を目指すために自立支援という考えが広まっています。

 

どうして自立支援?

そもそも、これまでの介護での考えが寝たきりを助長してしまうのではないかという批判があり、そこで安静にしておくのではなく自立を目指そうという考えが起こるようになりました。

看護の世界では安静状態を保つことが回復には必要でした。しかし、高齢の患者さんに対しても同じように安静を促すと身体がますます弱ってそのまま寝たきりになってしまうことがほとんどなのです。

寝たきりとなってしまうのを防ぐためにはリハビリや医療によって身体機能を改善していく必要があります。

寝たきりを前提とした介護ではなく、自立を促すための介護を自立支援といいます。

 

正しい知識で自立支援をおこなう

これまでの寝たきりを促す介護の仕方ではなく、自立のための正しい方法・知識で介護をしていく必要があります。それが介護の質を改善し、高齢者のQOLも向上させることに繋がります。

そのために必要なことのポイントとしてはできるだけ活動的な生活をすること、身体を健康的に保つことが重要だと考えられます。

 

閉じこもりがちで単調な生活を送っている人ほど身体機能が低下し、認知症や寝たきりになってしまう可能性が高いです。自分のことは自分ですることがとても大切です。
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障害者の自立支援に向けた居宅介護について

障害者を取り巻く環境は、法律と共に変化しています。

平成18年から施行された障害者自立支援法は、障害者の生活を支援するための法律として制定されました。しかし実際には、障害が重い人ほど負担が重くなってしまうなどの問題が見られたため、改めて平成25年より障害者総合支援法が施行されました。

障害者総合支援法では、障害者への福祉サービスが自立支援給付と地域生活支援事業に大きく分けられました。

以前の支援費制度の中でホームヘルプサービスと呼ばれていたものは、自立支援給付に含まれる居宅介護になりました。

利用の対象となるのは、障害支援区分が区分1以上(児童の場合は、区分1に相当する心身の状態)である方です。また、身体介護を伴う通院等介助が必要な場合は、障害支援区分が区分2以上かつ障害支援区分の認定調査項目のうち、一つ以上に認定されていることが条件となります。居宅介護の内容を詳しく確認しましょう。

身体介護

入浴介助、排泄介助、身体介護を伴う通院介助などがあります。高齢者の介護と同様、ホームヘルパーなどが訪問してサービスを提供します。通院介助については上記のような条件があります。注意することとして、通院介助はあくまでも受診するための手助けを行う目的で実施されるので、代わりに支払いを行ったりすることはできません。

 

家事援助

調理、洗濯、掃除、買い物など家事に関わる内容です。

家事を実施するだけでなく、指導を行ったりもします。掃除の仕方などがわからない場合は一緒に実施し教えることもあります。

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その他

生活等に関する相談や助言、その他生活全般にわたる援助を行います。

自宅の片づけを一緒に行ったりもします。

 

費用について

18歳以上の場合は利用者とその配偶者の所得、18歳未満の場合は児童を監護する保護者の属する世帯(住民基本台帳上の世帯)の所得に応じた自己負担の上限月額があります。ただし、上限月額よりもサービスにかかる費用の1割の金額の方が低い場合には、その金額を支払います。

老人ホームの目的は自立支援

特別養護老人ホームや老人保健施設、ケアハウスなど数々の老人ホームがありますが、どの施設でも同じ目的で運営されています。それは高齢者の自立支援です。自立を促すというのは介護保険の原則であり、各ホームはこの原則にあわせて運営をしています。

 

介護保険の目的

介護保険の目的としては、介護サービスなどを通して介護士などからの介護を受けることによって自分でできることは自分で行う、自立した生活を送れるということがあります。

また、自分でできることという定義は非常に広く、食事などを自力で摂取するのは食事の自立といえますが、介護士が食事介助をすることも自立だという考えもあります。

介護を受けていても自立している?

介護を受けている場合は一見して自立していないように思いますが、介助を受けていても自立していると捉えることもできます。

例えば食事介助。食事を食べる動作は自分で出来なくても、食べるものを自分で選ぶことができる、食べていると認識できているだけで介助を受けることによって、食事を楽しむという状態を自立しているという考え方をしています。

 

介護士などは高齢者の支援を行う

介護の現場ではあくまでも主役は高齢者であり、介護士はあくまでもサポート役です。サポートをすることによって、高齢者の自立を促すことができます。

高齢者の支援をよく手をつなぎ合って一緒に歩くというイメージを持ってもらうことがあります。支援といいますと、後ろから背中を押したり、手をひっぱったりするイメージがありますが、介護の場合は一緒に歩くということが大切になります。

いきたい方向を一緒に決めていく、決めれないのであれば決めれるように支援をしていく。行きたい方向に行けるように道を整備するということが介護をしていくうえでの自立支援のポイントになります。

そういったことを認識している介護士の方は少なく、どうしても介護士が主体となっているところもありますが、あくまでも自立支援は必要なことだといえます。

老人ホームでの自立支援介護具体例

有料老人ホームでも最近は基本的にはすべて自立支援の介護を行います。例えばある施設である車いすの高齢者に対しては「水分の摂取」「栄養のある食事」「適度な運動」「トイレでの排泄」といったポイントに絞って介護をおこないました。

水分の摂取が大切なのは水分が不足すると意識障害や運動機能の低下につながるためです。

そして水分をとることで細胞が活性化し、唾液の分泌も増えるため、食事も美味しく食べれるようになります。食欲が低下しがちな高齢者に対してしっかり栄養をとってもらうことにも繋がります。

運動訓練では高齢者に負荷のかからない範囲で足の関節を伸ばす運動などをしてもらいます。

このような運動は筋肉を鍛えるためというよりは動かし方を思い出してもらうために行います。動かしていないと身体は動かし方をわすれてしまうからです。

最初は車いすだった高齢者もリハビリを行うことでつかまり立ちから歩行器につかまっての歩行、そして最終的には手押し車で1人で施設内を歩き回れるほどにまでに回復するとのことです。

自立の高齢者を受け入れ可能な介護施設

 

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