かつてのヒーローを誘惑した白い粉。-介護ニュース
記事公開日:2016/02/08、
かつての子どもたちのヒーロー逮捕のニュースに、日本中がショックを受けました。元プロ野球選手の清原和博容疑者が、覚せい剤取締法違反容疑で逮捕。高校時代から大きな活躍をしていたこともあり、政界にも激震が走りました。安倍晋三首相は深刻に受けとめ「政府として薬物依存対策にしっかりと取り組む」と述べています。
出典:産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160204-00000509-san-pol
酒井法子さん、歌手のASKAさん、タレントの小向美奈子さん…と名前を挙げればキリがない有名人の薬物事件。今回のニュースを聞いて、「信じられない」と驚いた人が多かった一方で、前々から噂があったことも手伝って「やっぱり」という反応の人も結構いるようです。
芸能人の薬物事犯は社会に与える影響が大きく、特に青少年への悪影響が懸念されます。しかし、近年は中高年から高齢者への影響の方が心配されています。警察庁刑事局組織犯罪対策部によると、2014年の覚醒剤事犯の年齢層別検挙人員において、20 歳代以下は減少傾向、50 歳以上は増加傾向がそれぞれ継続。再犯者の構成比率の上昇も継続しています。注目すべきは50 歳以上で、 前年比+280 人、+12.7%。50歳以上の層は、お金があって口が堅く、秘密が漏れるリスクが低いと密売者に狙われているようです。
覚せい剤は、中毒性・依存性の強い薬物です。「覚せい剤をやめたい」という気持ちがあったとしても、なかなかやめられません。過去に覚せい剤を使用したことがある人は、初めての人よりも、使用へのハードルが低いそうです。実際、若い頃に覚せい剤を使ったことのある高齢者が、やめられずに何度も使用して検挙されている実例があります。
年齢とともに「つらい身体をなんとかしたい」「ひとりで寂しい」と、つい白い誘惑に負けそうになるかもしれません。もちろん本人の強い意志は大切ですが、誘惑に負けそうな高齢者に気づける社会であることを願います。高齢者の刑務所暮らしは、心身ともに過酷です。刑を服すための場所であって、介護をしてくれる場所ではありません。
高齢者は加齢によって身体の機能が変化し、違法薬物でなく、一般の薬でもさまざまな影響を及ぼします。たとえば、肝臓や腎臓の機能が低下して効果が強すぎたり、胃腸の働きが低下して効果が弱まったり。眠気やふらつきの出る副作用であれば、転倒や転落といった事故につながるケースもありますので注意が必要です。事故を未然に防ぐのに大切な周囲の目、介護施設であれば介護士がその役割を担っていますよね。
そういえば酒井法子さん、介護の勉強をしたいと学校に通っていましたが、どうなったのでしょうか。