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「要介護4」の人にも、参院選から郵便投票。-介護ニュース


記事公開日:2016/02/10、

「要介護4」の人にも、参院選から郵便投票

介護なしに日常生活を営むことが困難な状態の「要介護4」の人にも、郵便投票が認められるようになります。現在は要介護認定で最も重い「要介護5」の人が対象ですが、7月の参院選から対象者が拡大。要介護に認定される高齢者が増え、「要介護4」でも外出が難しいという声に応える形となり、対象者は約74万人増える見込みです。
出典:朝日新聞デジタル
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160204-00000041-asahi-pol

 

投票率の低さは「平和の証」だと言われますが、参議院議員通常選挙での投票率は、総務省によると2013年で52.61%。年代別に見た2013年の投票率は、20歳代がもっとも低く33.37%、年齢とともに投票率は上がりトップの60歳代が67.56%、70歳以上は少し下がって58.54%となっています。

 

夏の参院選から、国民の要望に応える形で「要介護4」の人にも郵便投票が認められるようになりました。現在の郵便投票制度は、足や心臓などに重い障害が認められる身体障害者手帳や戦傷病者手帳を持っている人と、介護保険の「要介護5」に認定された人が対象です。総務省によると、2014年12月の衆院選で郵便投票制度を利用した人は約2万3000人でした。対象者は60万人以上ですから、制度の利用者は5%にも達していません。

 

この制度は、事前に市区町村の選挙管理委員会に申し込み、郵送で不在者投票を行う仕組み。厳正なる選挙を取り扱うわけですから、いろいろと手続きが必要なのはわかります。しかし、日常生活を営むのが困難で選挙に行けない人が、事前に申し込んで、さらに郵送で、というのは手間です。しかも、その事前申し込みや郵送には誰かのサポートが必要になるのではないでしょうか。

 

たくさんの票を投じてくれる世代に好まれる政治に傾くと言われる現代。選挙前の政治家の行動に、「それって、選挙対策?」と思ったことがある人も多いはず。特定層に向けて商品券を配るように、「郵便投票の対象者を拡大しました」「高齢者のこと、考えていますよ」というアピールで終わらないようにしてほしいものです。私たちに興味があるのは、選挙の結果よりも、国政の結果によってもたらされる生活の変化。選挙のための政治には興味がありません。

 

投票率の低さが「無関心の証」ではなく、本当の意味での「平和の証」になってほしいですね。