現役世代の介護保険料、過去最高に。-介護ニュース
記事公開日:2016/02/25、 最終更新日:2016/02/26
40~64歳の現役世代が支払う、介護保険料。厚生労働省の推計によると、2016年度の介護保険料は、1人あたり平均で月5,352円になる見通しとなりました。前年度よりも175円増えて過去最高です。
2015年度は、事業者に支払われる介護報酬が2.27%引き下げられて9年ぶりの減額となりましたが、再び増額となりました。
出典:朝日新聞デジタル
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160224-00000012-asahi-soci
現役世代が支払う2016年度の介護保険料が、過去最高。まったく、「最高」の気分ではありませんが。
介護保険は、介護サービスを利用する人が原則1割を負担し、残りの9割は税金と40歳以上が支払う保険料で半額ずつまかなっています。40~64歳の介護保険料は、人口構成をふまえて毎年度見直されています。2016年度の40~64歳は4240万人で、保険料総額は2兆7000億円となる見込みです。
少子高齢化という言葉が、いまやすっかり定着。高齢化問題の解決の糸口が見えないまま、子どもの数は増えないのに高齢者の数はどんどん増えていく日本。団塊の世代が75歳以上となる2025年には、高齢者数はピークになると言われています。
高齢者は増え、介護費用も増える一方。となれば、収入源となっている税金や介護保険料を増やすか、支出である介護サービスの利用量を減らすしかありません。
まず、収入。
介護保険制度が始まった2000年度、現役世代の介護保険料は月2,629円でした。それが2016年度には月5,352円になる見通しです。わずか15年あまりで2倍になりました。
そして、支出。
社会保障審議会では、2018年度の介護保険制度の見直しにおいて、介護の必要な程度が軽い人向けのサービスを縮小する方向で議論しています。最大の焦点は、掃除や洗濯、調理といった生活援助サービスを自費で、というもの。ホームヘルパーが自宅を訪れる訪問介護が対象です。
結局のところ、国は収入面でも支出面でも、国民に負担を強いるようです。
消費税も、1989年に導入されたときは3%でした。それが、あれよあれよという間に5%、8%へと増税。来年2017年4月には10%になる予定です。
いま、財布の中にある8%、銀行に預けている8%は、消費税です。たいていの場合、そのお金で何かを購入するわけですから…。たとえば、財布の中の1万円のうち800円が消費税、銀行にある100万円のうち8万円は消費税ということになります。
こんな状況で、安心して子どもを産み育てることができるのでしょうか。
ゲス不倫辞職に伴う衆議院京都3区補選には、約2億6000万円もの経費がかかるとか。これだけあれば、何人の掃除や洗濯、調理ができるでしょうか。