生活保護世帯が過去最多、半分が高齢者世帯。-介護ニュース
記事公開日:2016/03/03、
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」生活保護制度の理念となっている日本国憲法第25条です。
厚生労働省によると、去年12月の時点で生活保護を受けている世帯は、全国で163万4185世帯と過去最多を更新。およそ半数は、65歳以上の高齢者世帯が占めています。
出典:TBS系(JNN)
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20160302-00000035-jnn-soci
これでもアベノミクスは失敗ではないのでしょうか。
生活保護の受給世帯は1951年の統計以来、過去最多となりました。いまの日本は、昭和20年代よりも貧困のようです。
このニュースに、インターネット上にはさまざまな意見が寄せられています。
「本当に貧しい人なの?」
「年金より多いのは納得できない」
「タバコ吸って、お酒飲むのはおかしい」
「外国人への支給はすべきではない」
「なぜ受給者がスマホを持てるのか?」
「生活保護もらってギャンブル?」
「現物支給にすればいい」
「本当に必要な人に支給すべき」
「俺らより良い暮らしやな」
「強制的に働くシステムにすればいい」
大半が、生活保護の支給に納得していない意見です。ほぼ怒り、ですよね。
数年前、朝日新聞に掲載された「生活保護費で月29万円もらっても足りない」という母子家庭の記事を思い出しました。子どもの習い事に4万円も使って不幸をアピールする働かない母親、それを擁護する金銭感覚がズレた高収入の朝日新聞記者。
それは怒りますよね。
その一方で昨年、埼玉県の利根川で起きた親子無理心中。認知症を患った母親、病気で新聞配達を辞めた父親、介護をしていた三女が車で入水した悲しい事件です。一家は生活苦を訴えて生活保護の申請中だったとのことですが…。
本当に生活保護を必要としている人に支給されなくて、働けるのに生活保護を受給して悠々自適に暮らしている人がいるという、不公平、不平等、不合理…。
生活保護には、生活を営むうえで8つの扶助が支給されます。生活扶助、住宅扶助、教育扶助、医療扶助、介護扶助、出産扶助、生業扶助、葬祭扶助です。健康保険料を納めなくても、タダで医療サービスを受けられるんです。
生活保護の受給は、高齢者世帯で80万5723世帯と全体のおよそ半数を占めています。これに対して厚労省は、貯蓄や年金だけでは暮らせない1人暮らしの高齢者が増えていると分析しました。
そもそも年金で暮らせないって、おかしいですよね。
年金暮らしよりも生活保護費で暮らす方が裕福って、これが憲法が定める健康で文化的な最低限度の生活なのでしょうか。
現役世代は、あくせく働いて年金を納めても、どれだけもらえるのかわかりません。いや、もらえるかどうかすら、わかりません。
いま現在、年金で生活できない人が増えているのですから、将来的に年金で暮らせない人が増えるのは明らかです。
しかも、年金を納めなくても社会保険料を払わなくてもラクに暮らせるなら、働く意欲は低下するばかり。こんな世の中に自分のDNAを残したくないと考える若者も増えそうです。