熊本の地震、病院倒壊の恐れ、透析不能も。-介護ニュース
記事公開日:2016/04/15、
昨夜、熊本県で震度7を記録する地震が発生。余震がつづき、現在も不安を抱えながら過ごしている人がいます。
厚生労働省によると、倒壊の恐れがある病院では入院患者177人が近くの高校に一時避難、人工透析ができない医療機関は少なくとも4ヵ所あります。
出典:朝日新聞デジタル
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160415-00000039-asahi-soci
14日午後9時26分頃、熊本県熊本地方を震源とする震度7の強い地震が観測されました。
気象庁の発表によると、1995年以降に内陸部で発生した同規模の地震としては、余震の発生が過去最高ペースで推移。余震は15日午前7時までに計107回発生し、最大震度は6強と強い揺れです。
今回は余震が活発であり、史上初となる長周期地震動の階級4を観測。
高層ビルの上層階などが大きく長く揺れる長周期地震動が、九州の大半の地域で起こったと見られています。
長周期地震動の階級4とは、以下の状態です。
・立っていることができず、はわないと動けない。
・揺れに翻弄される。
・キャスター付きの家具が大きく動き、転倒することがある。
・固定していないほとんどの物が移動し、倒れることがある。
上層階での大きく長く揺れる振動は、いつまでも地震が終わらない気がするものです。しかも、地震発生は夜でした。電気がストップした地域もあり、真っ暗な中で揺れと向き合うのは怖かったでしょう。
塩崎恭久厚生労働相は、「医療の提供や水道などのインフラ、ライフラインの確保に万全の備えで取り組んでいきたい」と語り、迅速に対応。
「災害派遣医療チーム(DMAT)」は午前8時現在、43チームが被災地で活動中、さらに31チームが被災地に向かっていることを明らかにしました。
厚生労働省によると、熊本県御船町の希望ケ丘病院(精神科)ではライフラインが途絶え、倒壊の恐れがあるため、入院患者177人が近くの高校に一時避難。日本透析医会の災害時情報ネットワークによると、人工透析ができない医療機関が少なくとも4ヵ所もあるそうです。
日本では近年、大きな地震を経験しており、その教訓を活かして迅速な情報共有、情報発信、専門チームとの連携が行われています。なにより被災地のために、被災者のために、何を行うべきか、そのためにどうすれば良いかを考えての行動です。
このように、緊急事態が発生したときの日本チームワークは年々進化しているように思われます。しかし、チームワークは良いものばかりではありません。チームだからこそ、少し方向を間違えるとチームそのものが黒いチームとなってしまいます。
生活保護受給者が短期間で頻繁に入退院を繰り返させられる「ぐるぐる病院」は、病院間のネットワークを活かした悪質チームプレイです。
現在の医療費制度では、入院期間が長期化すれば診療報酬が段階的に引き下げられていくという仕組みになっており、違法ではないため横行。
生活保護受給者は、医療券を発行してもらっているため、健康保険が適用される医療費はすべて無料。このため、病院側としてはしっかりお金を払ってくれる「お客様」なんですよね。
最近は「患者さん」から「患者様」と呼び方をかえた病院が増えています。患者第一、患者のための医療を、と言いながら第一はお金儲けなのでしょうか。
病院もボランティアではありませんし、そこで働く職員も生活がありますから経営は大事ですが、ガッカリです。
「ぐるぐる病院」に巻き込まれた患者は、短期間で担当の医師や看護師がかわり、病室がかわり、転院すれば同じような検査を何度も受け、落ち着いて療養することができません。
近年は高齢者世帯の生活保護受給者が増えていることに伴い、病院をぐるぐる転院させられる高齢者が増えると思われます。
高齢者の場合、環境への適応能力が低下すると言われていますから、度重なる入退院は、身体への負担だけでなく、精神的な負担も大きいでしょう。
医療にしても介護にしても、最初にその道を志したときは「患者様」のため、「入居者様」のため、「利用者様」のため、という気持ちがあったでしょう。
勝手な期待かもしれませんが、ガッカリさせないでほしいです。お金をもらう立場でありながら、お金を払う人から「ありがとう」と感謝される、特別な職業なのですから…。
子どもたちにとっての特別な職業「歌のお兄さん」にもガッカリです。NHKの子ども向け番組で9代目の「歌のお兄さん」をつとめた杉田光央容疑者が、覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕されました。
リアルタイムで番組を見ていた子どもたちは、小さすぎてあまり記憶がないのがせめてもの救いです。
熊本での大きな地震によって報道が地震一色となり、逮捕のニュースが塗りかえられていくことに少しでも喜んでいるとしたら、それはさらにガッカリです。